彼は高嶺のヤンキー様3(元ヤン)





「これから行うタイマンのルールは簡単だ。10カウントで倒れるまで続ける。」

「武器の使用は?」

「トンファーが頼りなんだろう?」

「素手で構わない。わざわざ、東京から来てくれたんだ。お前に選ばせてやろう。」

「じゃあ、武器はありだな。わざわざ、東京から来たんだ。自慢の演舞を見せてくれ。」

「努力しよう。」

「楽しみだ。武器を持て。」

「オス!」





幡随院の言葉を受け、外国人らしい仲間が何か持ってくる。





「ドーゾ、長政サン。」

「ご苦労。」





そう言って、側近らしい男から受け取った武器は―――――――――――





「竹刀・・・」

(それも2本。)



「宮本武蔵ですか?」

ヒュン!



「中に鉄の芯(しん)が入ってる。」





一振りしてから、涼しい口調で答えるJAGUARのリーダー。





「貴様のトンファーとぶつかり合っても、折れることはない。」

「そうみたいですね。」

「遠慮なく、本気で打ち込んで来い・・・!」

「では、遠慮なく・・・・!」





中央リング・・・といえばいいのか。

中間地点へと進む私と弐歩日の半グレ男。

近づきながら、最終確認を込めて聞く。





「10カウントと言ったが・・・降参と言う場合もあるが?」

「ああ、言っても構わないぞ?しゃべれればの話だがな?」

「とどめ刺さなくていいのか?狸寝入りされるのは嫌なんだが?」

「戦術なら、それもありだ。俺が嫌なのは『嘘をつかれること』だからな?」

「同感だ。俺も『嘘は』嫌い。」





最近く耳にする単語だと思いながら、歩みを止める。

それに合わせるように、相手も歩くのをやめる。

その場所がお互いの間合い。

攻撃が当たる最大限の位置。





「勝負と行こうか、凛道蓮?」

「不本意だが、受けてたとう。幡随院長政。」

「俺が勝ったら、龍星軍の旗はもらう。菊千代の命令にも従ってもらうぜ。」

「じゃあ、僕が勝ったら蛇塚菊千代ごと蛇の目を持って帰ってくれ。ついでに、君とは二度と戦わない。」

「いいだろう。」

「同じく。」





ヤマトが陽気なグラサンなら、こいつは不気味な赤い髪のグラサンね!





「くっくっくっ・・・!マジでやるのは久しぶりだ・・・・。」





そうつぶやくと、右手で持っていた竹刀を腰にさす。

ベルトに差し込むと、サングラスへと手を伸ばす。