「蛇塚!!話は全部、聞いてるぞ!この子を人質にして俺の仲間に怪我させて、誘拐までしてくれたんだったよな!?」
「しるかっ!!無関係の奴をかばうのが馬鹿なんだよ!?」
「てめぇ!?」
「なんだよその顔は、円城寺!?本当のことだろう!?凛道お前、日本語読めないのか!?なにが、1人で来ただ!?最初からここに、仲間を潜ませてやがったんじゃねぇか!?」
「蛇塚さん・・・俺達がいるのに、隠れて待つことは出来ませんよ?」
そう言ったのは、目つきの悪い男。
「ジオン!?」
「俺ら、『頭』からの指示受けて、今朝からこの周りを固めてたんですよ?その言い方だと、まるで俺らに落ち度があったみたいな言い方ですね?」
そう語るジオンと呼ばれた男も、やはり黒のジャケットを身につけていた。
「ば!?そういうわけじゃねぇー・・・・!?」
「それならいいんですが。」
(・・・?なんだろう・・・?)
感じた違和感。
(蛇塚の様子がおかしい。)
奴の性格なら、あれだけ言われたら怒鳴り返すのに、大人しくなった・・・?
というか、蛇塚の方から、話をはぐらかしたようにも見えたけど・・・・
(あれも蛇の目なの?でも、何か違うような・・・?)
そういえば、涼子ちゃんに果し状を渡したって言った奴も、黒いジャケット着てるよね?
(てか、今夜はジャケット率が高くない?)
イメチェンなの??
何かあると思っていたら、近くで甲高い声がした。
「誰がコソコソ隠れるか、ボケ!?」
「カンナさん?」
「秀と悠斗のいる場所がわかってたから、エンジン音がばれないようにここまで押してきたんだぞ、アホ共が!」
「カンナさん、大型バイクを引いてきたんですか!?」
「うはははは!途中まではエンジンフル回転やったでぇ~はすみちゃんらが、ブイブイ言わしてる辺りまではなぁ~!そこまでなら紛れるやん!」
「ヤマト!」
「あとは、凛さんがいらっしゃるまで倉庫への出入り口で隠れて待機してました。あなたが敵の案内をシカトして走り出したおかげで、敵への不意打ちも楽でしたよ!」
「可児君!」
「ついでに、連絡用に使ってたこいつらの無線奪って、オメーらの話を聞かせてもらってた。」
「円城寺君も!」
「うはははは!良いタイミングでの登場やったやろう~凛!?」
「うん、ホント、すごいね・・・」
(知らない間に、こんなに仲良くなってるとは・・・・)
〔★ナイスな連係プレーだ★〕


