「うはははは!敵さん、ひるみまくりやなぁー!?」
「よし、今だ!バックレるぞ!」
「ほいきたぁ~!ほな、ごめんやっしゃー!!」
それで驚いた敵の間を、秀君と悠斗君を抱えて駆け抜けるヤマトと可児君。
「高千穂さん!みんな逃げれましたよ!?」
「じゃ、あたしらも引き上げだっ!!」
その背後から、涼子ちゃんを乗せたカンナさんもやってくる。
「ああ!?な、なんだコラ!?やる気か、てめーら!?」
自分の背後から向ってくるカンナさん達に、蛇塚は構えたが――――――――
ギュワァァァア―――――――ア!!
「凛!!」
ゴワァン、ゴワァァァ―ン!!
「凛道さん、ご無事で何よりっす!」
キュォオン、オオオオオン!!
「うはははは!ただいまぁ~!2人の回収、終わったでぇー!」
「なっ!?」
「え!?敵の大将をスルーした!?」
〔★無視して帰ってきた★〕
ファイティングポーズを取る蛇塚を無視して、真っ直ぐと、一直線に進んで私の方へやってきた3代のバイク。
これに無視された蛇塚が激怒する。
「おいおい、なにシカトしてんだ!?この俺を、馬鹿にしてんのか!?」
「うははは!なんぞ言うてるでぇー!?や~かまってちゃんかいなぁー!?」
「つーか、テメーごときを、俺らが相手にするか!?」
「お前は!?」
「円城寺君!?」
気づけば、私の隣にバイクを止めていた。
「蛇じゃなくて、マムシに改名しちまえ!おい、大丈夫か、秀、悠斗!?」
私を見るとき以上にキツイ目つきで言い放つと、可児君とヤマトにそれぞれ支えられている仲間に駆け寄る爆裂弾の頭。
「悪い、大河・・・!オメーらも・・・」
「ヘマして捕まって・・・」
「馬鹿!悠斗らは、あたしらをかばったんだろうが!?まるで、自分が悪いみたいに言うなよ!?」
「カンナ。」
「心配したぜ、秀、悠斗!」
「カ、カンナぁ~!」
カンナさんの優しい言葉に、感動の表情になる悠斗君。
しかし、彼女の心配の大将は別へと移る。
「凛、大丈夫か!?」
「え?ええ、平気で~」
「1人でいいかっこしやがって!心配したんだからな?」
止めた単車から降りると、何か言いたそうな悠斗君の前を通過してやってくる。
「カ、カンナ・・・・!」
〔★悠斗はスルーされた★〕


