彼は高嶺のヤンキー様3(元ヤン)




「おいおい、いつまで続けんだよ!?頑張るな、小林!?」

「それぐれーにしろよ、円城寺!」

「うはははは!もらったりーや!」





それで、他の3人も集まってきた。

可児君と高千穂さんは止めに来てくれたけど~





「うはははは!なんや、なんや!お互い、譲り合いの精神が強いのぉ~」


グワシッ!!



「あ!?」

「おい!?」





そう言うと、私と円城寺君が押し付け合っている品物を掴む。





「な、なにするんですか!?」

「決まってるやん!平和的解決は、第三者が頂くことや~!うはははは!」

「盗らないでください!」



〔★没収しようとしている★〕



「しゃーないやん!円城寺君、食べれへんって言ってるんやから~!?」

「食べ物じゃないです!」

「おお!?こういう時は、手作りクッキーやケーキやないんか、真面目っ子は??」

「勝手にイメージをつけないで下さい!品物はいいですが、メッセージが~」

「うは!?これか、これか!?わしが読んだろうか~!?」





大声で言う男子にゾッとする。





「や、やめろ、馬鹿!よー」

「読まないでくださいっ!!!」

「「は、はい!?」」





自分でも驚くぐらい、大きな声だった。

五十嵐君が持っている包みから手を離すと、彼がとろうとしたメッセージカードを先に奪った。






パシッ!


「ダメですっ!!」






凛君は言った。

絶対に、言っちゃダメだと言った。

しゃべってはいけないと言ったから――――――――





「見てもいいですが、『これ』を口に出して読まないで!!」

「口に出して~」

「読むな、だぁ?」





そう言って顔を見合わせる円城寺君と五十嵐君。