「カンナ!あんまり脅すんじゃねぇ!」
「脅しじゃねぇ、事実だろう!?」
バイクの側で円城寺君が高千穂さんに声をかける。
思わず彼を見れば、いつも通りの目つきの悪い顔で言った。
「そうかもしれねぇが、小林には関係ないだろう?」
「はあ!?んだよ、そりゃあ!?」
「謝りに来ただけなら、2度目なんぞないだろう?」
「え?」
そう言うと、私から視線をそらせる円城寺君。
「つーことで、2度とここに来るなよ?オメーみたいなパンピー、一発でカツアゲにあうぞ。」
そっけなく言うと、バイクにまたがる。
その手には鍵のようなものが―――――
「待って!」
「うお!?」
道路に出ようとしたので、両手を広げて円城寺君の前に飛び出した。
「小林!?」
「見た目に反して、意外と大胆!?」
「うははははは!」
出発しようとしていた円城寺君のバイクの前に立った。
「あぶねぇーだろう、ボケ!ひきころさ―――――――――!?」
「これ!!」
手にしていた物を、円城寺君に向けて押し付けた。
「な、なんだよ??」
「お詫びの品とメッセージカードです!」
「「「メッセージカード!?」」」
「うはははは!なんや、女の子らしいなぁー!?」
目を丸くする円城寺君達の視線がいたい。
五十嵐君は、サングラスでわからないけど・・・
〔★丸くするキャラではない★〕
私からのお詫びの品に、円城寺君はポカーンとした後で顔をしかめる。
「んなもん、いるか!俺は急いでるんだ!」
「受け取って、みて下さい!」
押し返されるが、私も押し戻す。
「いらねぇ!」
「もらって、みて!」
「いらねぇーって!」
「いいから、もらって、みて下さい!」
押し合いへし合いが続く。
〔★どちらも譲らない★〕


