彼は高嶺のヤンキー様3(元ヤン)






「カンナ!あんまり脅すんじゃねぇ!」

「脅しじゃねぇ、事実だろう!?」





バイクの側で円城寺君が高千穂さんに声をかける。

思わず彼を見れば、いつも通りの目つきの悪い顔で言った。





「そうかもしれねぇが、小林には関係ないだろう?」

「はあ!?んだよ、そりゃあ!?」

「謝りに来ただけなら、2度目なんぞないだろう?」

「え?」





そう言うと、私から視線をそらせる円城寺君。





「つーことで、2度とここに来るなよ?オメーみたいなパンピー、一発でカツアゲにあうぞ。」





そっけなく言うと、バイクにまたがる。

その手には鍵のようなものが―――――





「待って!」

「うお!?」





道路に出ようとしたので、両手を広げて円城寺君の前に飛び出した。





「小林!?」

「見た目に反して、意外と大胆!?」

「うははははは!」





出発しようとしていた円城寺君のバイクの前に立った。





「あぶねぇーだろう、ボケ!ひきころさ―――――――――!?」

「これ!!」





手にしていた物を、円城寺君に向けて押し付けた。





「な、なんだよ??」



「お詫びの品とメッセージカードです!」

「「「メッセージカード!?」」」

「うはははは!なんや、女の子らしいなぁー!?」





目を丸くする円城寺君達の視線がいたい。

五十嵐君は、サングラスでわからないけど・・・



〔★丸くするキャラではない★〕



私からのお詫びの品に、円城寺君はポカーンとした後で顔をしかめる。





「んなもん、いるか!俺は急いでるんだ!」

「受け取って、みて下さい!」





押し返されるが、私も押し戻す。





「いらねぇ!」

「もらって、みて!」

「いらねぇーって!」

「いいから、もらって、みて下さい!」

押し合いへし合いが続く。



〔★どちらも譲らない★〕