「お前・・・」
「あ、あ、今日はごめんなさい!!」
怖かったけど、深々とお辞儀をして謝る。
「私が人質になったばっかりに、円城寺君をケガさせてすみませんでした!」
「オメーは悪くねぇよ。」
「え!?」
てっきり怒鳴られると思ったのに、円城寺君はあきれ顔で私に言う。
「オメーの近くに、あいつらが来ただけの話だろう?医者行くようなケガはなかったのか?」
「あ・・・ありません・・・」
「今回は運悪くオメーだったが、運よく怪我もなかった。+-の0だ。気にすんな。」
そう言うと、私の前を横切ってバイクの方へ行く円城寺君。
「あ、あの!待ってくだ・・・!」
「うははは!なんや~どこの子か思うたら、涼子ちゃんやないかぁー!?」
「ご、五十嵐君。」
「なんだ、五十嵐、この子は知り合いか!?」
「うははははは!なんや、凛のお気に入りを知らへんのか、ハゲくーん!?」
「な!?お、お気に入りだとぉ!?」
「慌てんな、アホ!!あたしらと同じクラスの女子だよ!」
「は!?うちの学校の~ああ・・・制服が同じだな。」
五十嵐君の言葉で真っ赤になった可児君が、高千穂さんの言葉で元に戻る。
「それで?今度は、凛になんて伝言頼まれてきたんだよ、小林?」
「え?いいえ、今日は、凛君からの伝言はなくて・・・」
「うははは!カンナはんこそ、落ち着きーや!涼子ちゃん、言うてたやん!?『私のせいで、円城寺君が怪我をしたんです!!』って♪」
「楽しそうに言うな、ラジオぉ!!」
「怒鳴らなくてもいいだろう、円城寺。小林・・・だったか?お前も律儀だな。こんなところまで来て。」
「そうだぜ!この時間になると、この辺りは面倒だからよ。」
「面倒?」
高千穂さんの言葉を聞き返せば、髪をかきあげてから答えてくれた。
「治安が悪いんだよ。あたしらは平気だけど、小林みたいな真面目ちゃんは気をつけないとさらわれるぞ?」
「え!?」
そんなに危ない場所に、円城寺君は住んでるの!?
〔★涼子は別の意味でも恐怖を感じた★〕


