彼は高嶺のヤンキー様3(元ヤン)






「あなたこそ、お見舞いですか?フジバラさん?」

「刑事が病院にいるのは、事情聴取かヘマ(失敗)した時だ。」

「そういうことで、凛道蓮君!署まで同行を~!」

「できねぇんだよ、馬鹿!」





漫才を見せるコンビに、貴重な時間が削られるとわかる。

私が歩いてきた方を見ながら、おじさんは言う。





「円城寺も可児も、1時間ぐれーで勝手に退院だ。」

「自主的に退院していいんですか?」

「喧嘩なれして平気だろう!鉄パイプでやられても、受け方がわかってる。しっかし、まさか『男の仲間』が誘拐されるとはなー」

「凛道蓮!君はこれから、犯人に会いに行くんじゃないのか!?我々に協力した方が身のためだぞ!?」

「行ければ行きますよ。警察は、犯人が誰かまだわかってないんですか?」

「バラさん、署まで連行した方が・・・!」

「それをするための決め手がねぇって言ってんだろう!凛道、桃山女学院での件といい、目立ちずぎだぞ!?」

「僕は目立ちたくないんですけどね。」

「へっ!まるで、静かにしていたみたいな言い方だな!?」

「最初からそうですよ。」





挑発する少年事件課の警部に冷たく言い放つ。





「僕はただ、友達と楽しく遊びたいだけです。夜更かししたり、コンビニの前でたむろしてみたり、バイクに乗ったり。」

「それ暴走族にならなくてもできるんじゃないか!?我々を馬鹿にしてるんだろう!?」


「そりゃあ俺のセリフだっ!!」





男モードで、若い刑事を怒鳴りつける。





「昭和の刑事は、靴底すり減らして犯人捜しをしたってのに、平成のおまわりさんは何してるっ!?未成年が2人もさらわれてんだぞっ!?」

「うっ!?」

「わかってんじゃねぇか、坊や。」





ニンマリと笑う刑事は、やっぱり、したたかだと思う。