彼は高嶺のヤンキー様3(元ヤン)



「さっき、ますみちゃんと別れたばっかりなんですよ!?ヤマト、いつの間に!?」

「うはははは!今、メールで来たんや~!待ち合わせは、『猫の群れの銅像』の前でええかって!どこや!?」

「今してるの!?今、メールしてんの!?」

「まぁまぁ、凛さん落ち着いて!」

「『猫の群れの銅像』って・・・・桃山女学院の名物のあれか?」

「あれって、なに?秀君?」



知ってる風な彼に聞けば教えてくれた。



「いや、あそこは・・・・桃山女学院の生徒が、女子力本気で、相手をデートに誘う時のパワースポットで、縁結び効果もあるって言われてんだよ。」

「よかったね、ヤマト。きっと縁が結べるよ。」

「うははは!めっちゃうれし~!!」

「そっちかよ!?自分の心配は!?」

「つーか、他人事みたいに言ってますが、完全に凛さん目的ですよ?」

「可児君。」



秀君に代わって、五分刈りの友達が私に言った。



「凛さんの良さに女が気づくのは良いことです。桃山女学院の女子と言えば、レベルの高い女としても有名です。」

「そうみたいだね。」

「そうだよ、馬鹿!この間デビューした、桃肌ガールは、桃山学院出身の女子だぜ!めっちゃ最高だぞ!?」

「お天気お姉さんも、女学院出身者が多いよなぁ~モデルもだけど、意外とエッチ系路線の有名人も、あそこが母校でさ~」

「まぁここら辺じゃ、付き合う女のブランドしては、申し分ねぇだろう!桃女と合コンできると聞けば、群がる男は大勢いるぜ。もっとも、普通の高校の奴らが相手にしてもらえるようなもんじゃないから、余計に他の奴らは騒ぐんだよ。」

「せやね~!ホンマあの子、可愛かったからのぉ~」

「そうですか・・・」


彼らの話を聞いて気づく。



(男目線と、女目線じゃ、見方が違うんだ・・・・)



桃山女学院、可愛い子が多いとは聞いていた。

学校でも、よく聞く学校名だった。

元友達の2人とも、そのことを話したことがあった。



(あゆみが丘学園の男子は、桃山女学院の生徒と付き合いやすい・・・・そういう意味か。)



お金持ちも名声も、親が持ってる男なら、当然ってことですか?



(ふふ・・・馬鹿な女達。目先のことに惑わされ、真の男らしさとカッコ良さをわかる人に気づかないなんて・・・・!)


その点、私は幸せ!


(瑞希お兄ちゃんと出会えたから!!)



〔★その割に苦労が多い★〕