「さっき、ますみちゃんと別れたばっかりなんですよ!?ヤマト、いつの間に!?」
「うはははは!今、メールで来たんや~!待ち合わせは、『猫の群れの銅像』の前でええかって!どこや!?」
「今してるの!?今、メールしてんの!?」
「まぁまぁ、凛さん落ち着いて!」
「『猫の群れの銅像』って・・・・桃山女学院の名物のあれか?」
「あれって、なに?秀君?」
知ってる風な彼に聞けば教えてくれた。
「いや、あそこは・・・・桃山女学院の生徒が、女子力本気で、相手をデートに誘う時のパワースポットで、縁結び効果もあるって言われてんだよ。」
「よかったね、ヤマト。きっと縁が結べるよ。」
「うははは!めっちゃうれし~!!」
「そっちかよ!?自分の心配は!?」
「つーか、他人事みたいに言ってますが、完全に凛さん目的ですよ?」
「可児君。」
秀君に代わって、五分刈りの友達が私に言った。
「凛さんの良さに女が気づくのは良いことです。桃山女学院の女子と言えば、レベルの高い女としても有名です。」
「そうみたいだね。」
「そうだよ、馬鹿!この間デビューした、桃肌ガールは、桃山学院出身の女子だぜ!めっちゃ最高だぞ!?」
「お天気お姉さんも、女学院出身者が多いよなぁ~モデルもだけど、意外とエッチ系路線の有名人も、あそこが母校でさ~」
「まぁここら辺じゃ、付き合う女のブランドしては、申し分ねぇだろう!桃女と合コンできると聞けば、群がる男は大勢いるぜ。もっとも、普通の高校の奴らが相手にしてもらえるようなもんじゃないから、余計に他の奴らは騒ぐんだよ。」
「せやね~!ホンマあの子、可愛かったからのぉ~」
「そうですか・・・」
彼らの話を聞いて気づく。
(男目線と、女目線じゃ、見方が違うんだ・・・・)
桃山女学院、可愛い子が多いとは聞いていた。
学校でも、よく聞く学校名だった。
元友達の2人とも、そのことを話したことがあった。
(あゆみが丘学園の男子は、桃山女学院の生徒と付き合いやすい・・・・そういう意味か。)
お金持ちも名声も、親が持ってる男なら、当然ってことですか?
(ふふ・・・馬鹿な女達。目先のことに惑わされ、真の男らしさとカッコ良さをわかる人に気づかないなんて・・・・!)
その点、私は幸せ!
(瑞希お兄ちゃんと出会えたから!!)
〔★その割に苦労が多い★〕


