「ちゅーことで、改めましてっ♪・・・・・・・・うおーん!!嫌がらせやったでぇ~凛~!!」
「嫌がらせ、ですか?」
私の腰に抱き付き、おいおい泣く関西男子。
聞き返せば、大口開けながら叫ぶ。
「そーやんけ!わかってんねん!ああいうのは、いつもそうやねん!!」
「いつも!?」
「ううう・・・・わしの情けない素顔を見ると、ああやっていじめんねん!『いけん面』やと、あかん面やって、けなすねん!」
「イケメンって言ってましたよ!?私もそう思ってますが!?」
「気休めはええわ!人の面みて、いかんいかんって、とどめさされたわを刺しに来るねん!こんな感じで、終わりを告げるんや!」
「どう聞いても、再スタートの誘いでしたよ!?」
「慰めはいらへん!うわぁーん!またフラれたでぇ~凛~!」
「ヤ、ヤマト・・・」
そう叫んで、私にしがみついてなげくヤマト。
(・・・もしかして、ヤマトって・・・)
「ヤマトって・・・女性に告白する時は、いつもサングラスをかけてるの?」
「当然や!かっこええやんか!?」
「では・・・女性との交際が始まってからは、相手の前でサングラスを外すことはあるの?」
「はあ!?どこの世界に、好きな男の前で化粧を落としてすっぴんで過ごす女がおる!?それと同じやでっ!?」
「つまり今回も・・・・最後まで、ミッチーに見せてなかった?さっきのが初めてですか?」
「あたりまえやん!わしの顔見ると、なんやみんなあんなんや!いきなり写メ取り出してうるさくなるわで、サングラスを外した時だけやで!?わしはブサカワ犬やない!!」
「いやいや逆だよ!!ヤマト・・・君、サングラスを外した方がカッコいい!美男子なんだよ!?」
「なんやそれ!?女の子に好かれとるからって、恋愛上級者気取りかいな!?」
「違う違う!本当に~!」
「もうええわ!!気持ちを整えるからほっといてやぁ~うわーん!!」
そういうと、私をさらに抱きしめ、ウオーウオーと泣き続けるヤマト。
そんな相手にこれ以上も言うことが出来ず、背中に手を回して、よしよしと撫でるしかない私。
それでさらにヤマトが、泣きついてきたのを、息苦しくなりつつも耐えた。
そして、1つの悟りを得る。
(これが世間で言う、残念なイケメンか・・・・)
好かれる要素があると理解させるのも、友達の役目なのかと・・・考えずにはいられなかった。


