彼は高嶺のヤンキー様3(元ヤン)



私達のやり取りに、ますみちゃん以上にその友達が騒ぎ出す。



「ええ!?それだと、ますみがフラれたってこと!?」

「うそー!?あのますみが?」

「告って、断われたのぉ・・・!?」



「あーあ、バレちゃった!でも・・・・・いいじゃない?」




驚く親友達に、開き直ると彼女は言った。





「ヤマト君が言うように、恋愛の神様は気紛れ。あたし、絶対に蓮君の彼女になるからね?」

「見込みないのに強気発言!?」

「ウフフフ♪絶対に、あたしのこと、好きにさせちゃうんだから!」




そう言って笑うと、つま先立ちしながら言った。




「だから蓮君も、ヤマト君以外のお友達を誘ってきてね?待ってるよ~♪」


チュ♪


「へ?」



耳元でますみちゃんの声がしたと思えば、目元に何かがあたる。








「・・・・・・・・・・・・え?」

「えへへへ!初キスしちゃった~!」






(なっ・・・・・・・・・・!?)




そう言って、やっと私の腕から離れた彼女は、頬を染めながら嬉しそうにしてる。




「ああ~!?ええなぁ~凛!ほっぺにチューしてもらえて!」

「ちゅ・・・?えええええええええええええええ!?」




ちゅーしてもらえて!?

今、ちゅーしてもらえてって言った!?


(てか、私ちゅーされたの!?)



カーッと顔がが熱くなる。

戸惑いと、驚きと、同性とはいえ、こんな可愛い子にちゅーされたことで混乱する。


(人前でなんてことをッ!?)


〔★凛の恥じらいが発動した★〕



ギクシャクしながら体をのけぞらせれば、私を見ながらますみちゃんは笑う



「きゃははは!顔真っ赤~凛君カワイイ~!」

「かわ・・・はあ!?まっ、ますみちゃん!?」



ちゅーした犯人を見れば、友達の輪の中で満足そうにしていた。

目が合えば、ウィンクしながら手を振られる。