遠回しだったが、そうとしか思えない言い方。
それなら返事は決まってる。
「あ~おっしゃりたいことはわかりますが、そういうお礼はいりません。」
「いらない?」
「請求するつもりもありません。ヤマトだけ頼みます。」
「なっ!?」
「逆に、いろいろ壊したかもしれないのでそれの請求さえ来なければいいです。それでバランスが取れます。」
「あなた・・・本気でそうおっしゃってるんですか?」
「こうして、席を設けて下さった相手に、嘘やからかいなどしません。僕はただ、ますみちゃんを守りたかっただけです。それで十分です。」
「凛道殿・・・」
「奴らのやり方には、かなりムカついてるんです。やって良いことと悪いこと、『俺』みたいな反社会組織にダメだしされてはダメでしょう?」
「それが貴方のお考えですか?それで満足だと?」
「はい。もし不満があるとすれば・・・ますみちゃんの制服が台無しになったことです。」
「え?」
「ますみちゃん達が来ていた制服、桐壺さんが考えたデザインでしょう?」
「ええ、今年採用が決まったのは、私のデザインした制服です。」
「でしたら、怒ってください。」
「は?」
「あなたが制服をデザインした人達を代表して、馬鹿をした連中をお仕置きしてくださいね。二度と馬鹿が出ないように・・・!」
「凛道殿!?」
「そうしなきゃ、いろんな思いを込めて考えって作った人達の気持ちが台無しだ。」
それだけ伝えて靴を履く。
「『自覚』してくださいね。あいつらがやったのはますみちゃんの仕返しじゃない。『あなた方への暴力』でもあると?」
目を見開く相手に真顔で伝える。
そう言いながら立ち上がり、ニコニコしているヤマトへ視線を移しながら言った。
「俺は帰るぜ、ヤマト。」
私への用事は終わった。
あとはー・・・・
(ヤマトの恋がうまくいくことだけ。)
「成功を祈ってるぜ、相棒?」
「うははは!おおきにぃ~♪」
私の言葉に、耳やしっぽが生えたんじゃないかというぐらいご機嫌になるヤマト。
大親友からの感謝の言葉を受け、それで解散となるはずだったけど・・・・
「ほんま、感謝やで、凛~!!気ぃつけて帰え~」
「待ってください、凛道殿!」
「へ?」
私を呼び止める大声。
「凛道殿、申し訳ありませんでした!」
そう言った副生徒会長の顔は真っ赤だった。


