「はすみは、お嬢様だけど、気取らないし、気さくで、私らのこと大事にしてくれる・・・」
「そうですよ!喧嘩の時だって、先頭きって・・・」
「私らが困ってたら、相談に乗ってくれて、本当に・・・!」
「良い頭っすよぉ・・・」
「お前ら・・・!?」
「決まりだな。」
レディース達の目が、うるんできたので言った。
「はすみ、お前からの詫びはきっちり受け取った。」
「凛道蓮、さん!?」
「俺が好きなのは、調子に乗ってる馬鹿をボコることだ。精神性で、心から詫びる相手をどうこうするのは硬派の道に反する。美徳の一之瀬はすみ、同じ硬派として見習わせてもらうぜ。」
「見習うって・・・・あんたほどの人があたしを!?」
「硬派に男も女も関係ねぇよ。」
そう告げて、片手を開いて上げる。
「ここで手打ちにしようぜ?」
「は?・・・え!?」
「だーかーら!手打ちですよ?」
「ええ!?」
上げた手をヒラヒラしながら言えば、間の抜けた声ではすみさんが叫ぶ。
「手打ち・・・!?え!?その手、まさか~」
「ハイタッチです。いち、にーの!」
「あ、あああ!――――――――――――さん!」
手を前に押し出せば、それに反応してはすみさんも片手を上げる。
私の手のひらと、彼女の手のひらが合わさる。
パンッ!!
「はい、これで手打ち終了~♪この話はおしまいです!」
「・・・・あんたって人は・・・・」
呆然とするはすみさんと『弁才天』のみなさん。
〔★凛はとんちで片づけた★〕
「わはははは!見たか、凛助の奴!!」
「手打ちと手を叩くをかけたか・・・フン、お子様め。」
「やぁーん♪可愛いじゃない!さすが凛ちゃん、名裁き!」
「凛たんらしいじゃんか?なぁ、瑞希?」
「そりゃあ、俺の可愛い弟だからな?」
そう言いながら、笑顔の瑞希お兄ちゃんが近寄ってきた。


