彼は高嶺のヤンキー様3(元ヤン)




「女の子だから、女の子でいたいのに・・・社会は簡単にそれを認めてくれない。」

「女の子ですよ。」





憂いを込めて嘆く彼女に、何度目かになる【事実】を伝える。





「一之瀬ますみちゃん、君は女性だ。」

「蓮君。」

「僕は、君を女性だと思ってます。」

「・・・・だけど、ますみは、戸籍ではまだ・・・!」

「僕はますみちゃんが、女の子にしか見えないよ。大体、こんなにたくさん人間がいたら、1人ぐらいひねくれた奴がいて、否定する意見をいう奴がいるさ。だけど、それを気にしてちゃ、ますみちゃんの女らしさを無駄にしてしまう。気にすることは無駄だよ?」

「蓮君・・・!」

「本当に・・・・ますみちゃんって変なこと言うね?普通の可愛い女の子なのに。」

「蓮くぅんっ・・・・!」






励ましたつもりで言ったのに、またポロポロと泣きだすますみちゃん。





「あ、ごめん!僕、言い方がよくなかったかな?」

「違うの!いいの!本当に・・・・ごめんなさい、蓮君・・・・!」

「謝るのは、ますみの方なのに!ますみが・・・ますみが、悪いのに・・・」





自分で自分の涙をぬぐいながらますみちゃんは言う。





「今まで、告白して断られたことなんてなかった。だから、ますみを振った蓮君は、他の漢と違うって、すごく執着しちゃって・・・!」

「あ、嫌われてるわけではないんですね?」

「ばかぁ!!嫌いなれるわけないじゃん!!?」

「あ、ごめんなさい。」

「もう!そういうところが優しすぎるって言うのに・・・!」





元気よく否定する相手に謝れば、呆れたように涙を拭きとるますみちゃん。




「蓮君、知ってる?ますみ、蓮君とデートした時に・・・・・おねだりしたんだよ?」

「え?」





突然変わった会話。

彼女を見れば、頬を染めながらうつむき加減で私を見ていた。




「ほら、やっぱり気づいてない・・・ますみとデートして、何も買ってくれなかったのは、凛君だけだよ?」

「え!?やっぱり、何か買うべきだったんですか!?」

「そうだよ!ひっどい天然~!今まで出会った中で、凛君がナンバーワンの天然だよ・・・!」

「それ、ワーストがつきませんか?」

「教えてあげない。」





そう言って立ち上がると、私に背を向けるますみちゃん。