彼は高嶺のヤンキー様3(元ヤン)




日差しが強いが、晴天の空は心をいやしてくれた。




「今日は、雲一つなくていいですね。」

「日焼けしちゃうよ。」

「こんがり焼き上がったますみちゃんも、可愛いと思いますが?」

「もぉ~変な表現しないでよぉ~!」




クスクスと笑うますみちゃんに、元気になったとホッとした時だった。




「どうして?」

「え?」

「どうしてなの?」




笑顔をひっこめて、ますみちゃんが真面目な顔で聞いてきた。




(『どうして』って・・・??)

「なにがです?」

「蓮君だよ。」




意味がわからなくて聞いたら、そう言われた。




「ますみ、あんなひどいこと言ったのに・・・助けてくれたよね。」

「いや、ひどい思いをさせたのは僕ですよ。」




さっきのことだとわかったので、言葉を選びながら伝えた。




「ますみちゃん、僕はますみちゃんが男の子の体だと知ったから、手を払いのけたんじゃありません。」

「顔を触ろうとしたから?」

「そうです。・・・マスクをはがされると思って・・・とっさに。」

「ばかみたい。プロレスラーのマスクの取り合いみたいじゃないんだから。」

「本当にすみませんでした。」




ムスッとした彼女に、頭を下げて謝る。




「ますみちゃんには、僕のせいで嫌な思いをさせてしまいました。本当にごめんなさい。」




素直気持ちで謝罪する。

これにますみちゃんは―――――――――





「変な人。」

「え?」

(言い方が悪かった・・・かな?)




短く、つぶやくように言われ、自分の言葉に不安になる。

反射的に、下げていた頭を上げる。





「謝れって言っても・・・謝ってくれた人いなかった。」




そう告げるますみちゃんは、すごく優しい顔をしていた。

拗ねてないし、怒ってもいない表情をしていた。

穏やかな顔で、ますみちゃんは私を見ながら言う。





「蓮君、ますみのこと、嫌い?」

「嫌いじゃないです。」

「好き?」

「好き、です。」

「どういう意味の好き?」

「・・・恋愛感情ではない、好きです。」





そう言ったら、ぷっ!と彼女がふきだした。