瑞希お兄ちゃんにケツ持ちを任せ、私は単車を飛ばしていた。
ノーヘルだったし、どこに行こうか迷ったけど、ひたすら道路を走った。
パトカーの音が聞こえなくなるまで単車を走らせ続けた。
それでようやく、警察を巻いてたどり着いたのは・・・
「きれいな海・・・」
「うん。」
海の見える場所。
どこをそう逃げたかわからないけど、黒子ファイブのおかげで助かった。
「ますみちゃん、大丈夫?」
「うん・・・服もピッタリだよ。」
ポンチョから、可愛い服へと着替えた彼女が照れくさそうに笑う。
バイクを止め、単車のトランクスペースを開けてみたら、服が出てきた。
モニカちゃんの文字で、【ますみちゃんの着がえよん♪】とあった。
それをますみちゃん渡して、トイレで着替えてもらった。
そのトイレがあったのが、海が見える場所だったということ。
「いやぁ~本当によかった。まさか下着まで、水にぬれて溶ける品だったなんて・・・」
「ホント、ばかみたい!用意してくれたのは、友達だと思ってた子なのに・・・・ますみの勘違いだった・・・・!」
(無理しちゃって・・・)
拗ねたように言うけど、実際はだいぶ、こたえているのはわかっていた。
どこまでフォローになるかわからないけど、そんなますみちゃんに笑顔で伝える。
「大丈夫、長い人生、ハズレを引いちゃうこともあります。早くわかってよかったですよ。」
「蓮君もあったの?」
「僕は・・・」
その言葉で、約2名・・・いや大雑把に言えば、数名の該当者が思い浮かぶ。
「ありましたよ~あの時はホント、早くわかってよかったです!」
「そう・・・」
茶化しながら言えば、ますみちゃんが悲しそうに微笑む。
きっと、さっきの私と同じ気持ちなのかもしれない。
「あーあ・・・友達だと思ったから、下着選びも、凛君との合コンも、一緒だったのに・・・」
「え?いたんですか?詳しく教えてもらってもいいですか?ウォンテッド登録しますから。」
「ははは!もう、そんなのばっかりだねぇ~」
砂を踏みながら歩くますみちゃん。
私もその後について行く。
(海でも飛び込まれたら困るしな・・・)
〔★気が抜けなかった★〕


