彼は高嶺のヤンキー様3(元ヤン)




瑞希お兄ちゃんにケツ持ちを任せ、私は単車を飛ばしていた。

ノーヘルだったし、どこに行こうか迷ったけど、ひたすら道路を走った。

パトカーの音が聞こえなくなるまで単車を走らせ続けた。

それでようやく、警察を巻いてたどり着いたのは・・・





「きれいな海・・・」

「うん。」





海の見える場所。

どこをそう逃げたかわからないけど、黒子ファイブのおかげで助かった。





「ますみちゃん、大丈夫?」

「うん・・・服もピッタリだよ。」





ポンチョから、可愛い服へと着替えた彼女が照れくさそうに笑う。

バイクを止め、単車のトランクスペースを開けてみたら、服が出てきた。

モニカちゃんの文字で、【ますみちゃんの着がえよん♪】とあった。

それをますみちゃん渡して、トイレで着替えてもらった。

そのトイレがあったのが、海が見える場所だったということ。





「いやぁ~本当によかった。まさか下着まで、水にぬれて溶ける品だったなんて・・・」

「ホント、ばかみたい!用意してくれたのは、友達だと思ってた子なのに・・・・ますみの勘違いだった・・・・!」





(無理しちゃって・・・)





拗ねたように言うけど、実際はだいぶ、こたえているのはわかっていた。

どこまでフォローになるかわからないけど、そんなますみちゃんに笑顔で伝える。





「大丈夫、長い人生、ハズレを引いちゃうこともあります。早くわかってよかったですよ。」

「蓮君もあったの?」

「僕は・・・」





その言葉で、約2名・・・いや大雑把に言えば、数名の該当者が思い浮かぶ。





「ありましたよ~あの時はホント、早くわかってよかったです!」

「そう・・・」





茶化しながら言えば、ますみちゃんが悲しそうに微笑む。

きっと、さっきの私と同じ気持ちなのかもしれない。





「あーあ・・・友達だと思ったから、下着選びも、凛君との合コンも、一緒だったのに・・・」

「え?いたんですか?詳しく教えてもらってもいいですか?ウォンテッド登録しますから。」

「ははは!もう、そんなのばっかりだねぇ~」





砂を踏みながら歩くますみちゃん。

私もその後について行く。





(海でも飛び込まれたら困るしな・・・)



〔★気が抜けなかった★〕