「とりあえず、警察の邪魔が入らない静かな場所でーす♪」
「なっ、なにぃぃぃぃ!?」
可愛い声で伝えて、キーを回した。
バウウウン!!
「きゃあ!?」
驚くますみちゃんに、きつくしがみ付かれるが大丈夫。
特攻旗に比べれば、彼女は軽い。
「ここは俺らに任せて行きな、4代目。」
「すみません、1号さん。どうか、お気をつけて・・・!」
「あはははは!テメーの心配だけしてろ!」
向けられた手のひらに、自分の手のひらを押し当てた。
パーン!
片手で手を叩き合うと、それを合図に私は急発進する。
バウウウウ――――――――ン!
「凛道っ!!?」
「ど、泥棒――――――――!!」
そんな声がしたけど、スルーした。
「泥棒だって。」
ひとり言をつぶやく。
それに小さな笑い声。
耳元から聞こえるホッとしたような音程。
「やっと笑ったね?」
「だって・・・・」
それで、首に顔を埋めていたますみちゃんが微笑む。
「こけないように飛ばすから、しっかり捕まっててくださいね?」
「・・・・・・・ありがとう。」
こうして、慣れないお姫様抱っこ状態でスピードを上げる。
「待て!にがさー」
「おっと、つまずいた!」
バッ!
パトカーの前に飛び出す瑞希お兄ちゃん。
「ぎゃあああああああ!人身事故になるっ!!」
「なっ!?岩倉!?」
それで、経験不足のエリート新人が急ブレーキをかけた。
キィィィィィ!!
おかげで、後から来ていたパトカー集団も急停止した。
カン!ドン!ドンドン!
「うわー!?ぶつかる!」
「いや、ぶつかった!」
激突を繰り返して、完全に動かなく警察車両。
最初に止まったパトカーから、強面の刑事が飛び出してくる。
「コラ、瑞希ぃ!!よくもやって~!?」
「黒子1号ですよ、フジバラさん。」
道路に仁王立ちして、堂々と言い切る。


