彼は高嶺のヤンキー様3(元ヤン)




映写機を動かす獅子島さんは、あいかわらず姿勢が良いと思った。




(さすが獅子島さん。どこで入手したのか・・・エゲツナイ場面ばかり・・・)




「なにあれ!?最低じゃねぇか!彼氏の俺がいるのにふざけんなよ!?」

「お嬢様・・・・なんてことだっ・・・!!」

「このバカ娘!」

「嘘よね!?間違いよね!?ママ、信じてるわよ!?」




信じてると騒ぐ母親の娘が、画面の中で裸になっていく。

報酬の支払いを、身体で払っているシーンが流れていく。





〈彼氏には内緒よ~〉

〈ちょっとだけ~〉

〈あははは!これで一之瀬ますみが抹殺できるなら、安いもんよねー〉




ますみちゃんに恥をかかせてくれるお礼だと言って、恥ずかしい真似をする映像。

男と抱き合いだしたので、悲鳴が泣き声に変わった。



「なんでこんなことを!?」

「娘たちがどうして・・・!?」

「きっと、誰かにそそのかされて~」



「それはこの人ですよぉー♪」






陽気な声が響く。




「これって!?」

「校内放送!?」

(烈司さんの声・・・・)




それに合わせ、映像がやむ。




「はい、みなさん!国歌斉唱ですので、校旗にご注目~」


「あ!?誰か縛り付けられてるぞ!?」




見れば、旗を掲げているポールに誰かいた。




「片淵セイヤ!?」

「うう・・・!」




明らかに、新しい傷を作っていた。

きっと、黒子ファイブの誰かがしたのだろう。

ここまでされて、奴を皆さんに紹介しないわけにはいかない。





「無様だなぁー黒幕!!?」





そう言えば、全員が私を見る。

集まる視線を受けながら、ますみちゃんを抱きしめたまま言った。




「テメーますみにフラれたからって、ふざけんじゃねぇぞ!!?



「そいつは男だっ!!」




かすれ声でセイヤが叫ぶ。

腕の中のますみちゃんが、ビクッと震える。

現場にいる生徒や保護者、外部から来た男子達が、互いの顔を見合わせてボソボソしゃべりだす。





「なにがミス・桃山女学院だ!?美少女だ!?そいつは生まれた時から男だ!!男なんだよぉ~!!」



なりふり構わず言う姿に、怒りは感じない。