「凛、風船配りながら~敵を探すんやろう?」
「そうですよ。ヤマト、着ぐるみだから、あまりしゃべらないように~」
「あそこにおるのは、蛇の目ちゃうかー?」
「え!?」
指さす方を見れば、見覚えのある男がいた。
「片淵セイヤ!?」
(こんなに早く見つかるなんて・・・!?)
奴は包帯だらけの体で、ベンチに腰かけていた。
周りには、取り巻の仲間がいる。
(奴の座っている位置と、ますみちゃん達も出るが歩く舞台は―――――――)
近い!
目と鼻の先ぐらいの距離。
見わたせる場所と言ってもいい。
「すみませ~ん、風船もらえる?」
セイヤに近づこうとしたら、誰かが目の前に立つ。
「烈司さん!?」
「静かにウサギたん。」
そこにいたのは、占い師バージョンで前髪を下ろした烈司さんがいた。
「よかった!今、モニカちゃんと~」
「ヤマトが客を引き付けてる間に、手短に話そうか?」
「え?」
「ふうせんだよぉー!ふうせんだよぉー」
「あはははは!面白いクマさん!」
飛んだり、はねたりしている。
(大道芸か。)
職業に出来そうなパフォーマンスをしていた。
〔★資格は十分にあった★〕
苦笑いする烈司さんとヤマト馬を見ていたら、耳につけていた無線機がなる。
ピッピッピッ!
「え!?・・・この音は・・・・?」
「きっと、モニカからだ。」
「烈司さん。」
「凛たん、こっちだ。」
周りがヤマトに注目してる間に、木の陰に移動する私達。
そこで、着ぐるみにしこまれた無線に呼びかけた。
「もしもし、モニカちゃんですか?」
〈ビンゴよ!凛ちゃん!〉
烈司さんに壁になってもらい、しゃがみながらたずねる。
これに早口だが、生き生きとした口調でモニカちゃんが話す。


