彼は高嶺のヤンキー様3(元ヤン)





「発生音みたいなことをなさってたんですね~」

「そうよ・・・。驚かせてごめんね?」

「そんなことないですよ~」

「そういう理由でしたらねー♪」

「がんばりましょう、一之瀬先輩!」




可愛い顔して、キレイな顔で、親しげに言ってくる子達。

実際に、可愛いと思うし、大事にしてはいる。



だけど、気なんて許さない。



「本当にお騒がせしてすみません。先輩方も、失礼しました。」

「それならいいけど・・・」

「あ?まだ、なにかあんすか?」

「お姉ちゃん。」

「あ、あるわけないでしょう!みんな、行きましょう?」

「「「はーい!」」」




はすみお姉ちゃんのひとにらみで、一番年上の先輩が下の者を先導して部屋から出て行く。

はすみお姉ちゃんが怖くて何も言えない。

でも、その目に不満が込められている。

愛想よくして痛い後輩だって、陰でますみの悪口を言っている子がいるのも知ってる。





(弱みは見せられない。)





ましてや、コンテストを辞退すれば、女としての一之瀬真ますみのキャリアをつぶすことになる。





「いいのか?」

「なにが?」





2人きりの部屋でお姉ちゃんが言う。





「凛道のこと。」

「辞退なんて絶対しない。」

「・・・・そういうことじゃねぇんだけど・・・」

「何か言った?」

「いいや!安心しろ、ますみ。可愛いますみは、お姉ちゃんが守ってやる。一之瀬家のもんも来てる。親父たちに連絡して、追加で警護の者を送らせる。家族総出でますみを守る。だから、安心してミス・桃山女学院と出場してくれ。」

「ありがとう、はすみお姉ちゃん・・・。」

「姉ちゃんに任せておけ。可愛いますみのためなら、なんでもしてやるよ?」





そう言って、抱きしめてくれるお姉ちゃんを羨ましく思う。

女性らしい体と声が、うらやましい。

同時に、ますみを大事にしてくれる姉が大好きだった。





「ますみ、はすみお姉ちゃんが大好き。」

「あははは!もっと大声で言ってくれ!」

「だぁ~い好きっ♪」





みんなが喜ぶ笑顔で言えば、はすみお姉ちゃんは満足そうに微笑んでくれる。


それなのにますみは、携帯から、蓮君のアドレスを削除できなかった。