彼は高嶺のヤンキー様3(元ヤン)




「もうやめて、蓮君。」

〈ますみちゃん・・・?〉

「あんたみたいなヤンキーを、ますみが相手にするわけないでしょう!?もし怪しい奴がいるなら、蓮君じゃない!?」





もう聞きたくない。

もう話したくない。

もう蓮君に関わりたくない。

そうしないと、ますみは―――――





「凛君のことなんてどうでもいい!許してあげるから、二度とますみに関わらないで!凛君のメアドも、この番号もースマホごと解約する!」

〈一日待って!!〉





引き止める声が耳に響く。





〈今日だけ、消すの待ってください!着信拒否にするのも!せめて、コンテストが終わるまで待って!〉





切羽詰まった声で、蓮君は言う。





〈ますみちゃんの安全を見届けるまでは・・・・!〉





「・・・・・やめて・・・・」


(彼に、期待しちゃうじゃないの・・・・!!)



もういや!

苦しい!

これ以上は限界よ!





「お前もセイヤと同じでしつこいんだよ!うるさいのよ!死ね!クズ!勘違いのクソガキ!」





だから、真逆の言葉で、ののしった。





「あんたのせいで、ますみは余計に傷ついたの!何が助けたいよ!?好きな人がいるよ!大っ嫌いよ!」


〈待って!ますみちゃ――――――――!?〉





蓮君は、まだ何か言おうとしたけど電話を切った。

ますみの名を呼んでくれた気がしたけど、これ以上は聞けない。






「ますみ、お前・・・・」






携帯を握る私に、ますみお姉ちゃんが何か言おうとしたが―――――――





コンコン!


「一之瀬さん、どうしたの!?」

「ますみさん、すごい声がしたけど・・・?」

「大丈夫ですか、ますみ先輩!?」





部屋をノックする音。

入ってきたのは、同じモデルに選ばれた高等部の先輩と中東部の後輩達。



「今、中からすごい声がしたけど・・・!?」

「なにかあったの?」

「なんでもないですよ、みなさん。」

「・・・はすみお姉ちゃん。」



答えたのは側にいた肉親。



「本番前なんで、気合入れるために掛け声出してただけですから。」

「か、掛け声って・・・・」

「は、はすみさん・・・」


納得してない先輩達だったが、お姉ちゃんの目力から出それ以上は言えない。




「そうだったんですかぁ~よかったー!」

「なにかあったのかなって、心配しちゃいました~」

「ますみ先輩、わたくしも緊張してたんです~」





逆に、後輩達はホッとしたように笑顔で寄ってくる。