「ホント、凛の髪はさらさらしてるなぁ~手触りが好きなんだよなぁ~」
「そ、そんな~嬉しいです・・・」
「にしても、五十嵐の奴遅いなぁ~俺、汗も流したいし、先に風呂を借りちまおうかな~」
「どうぞどうぞ!ヤマトも、瑞希お兄ちゃんなら文句は言いません!」
「つーか、好きにしていいって言われたけどな。凛も一緒に入るか?」
「えっ!?」
「飯をおごられるのが気まずいってんなら、俺の背中流すのでチャラにしてもらうからよ。それなら、タダ働きじゃないだろう?」
「瑞希お兄ちゃん・・・」
背中を流すって!!
「そ、それは!服を着て、あなたのお背中を流すのもOKということでしょうか・・・!?」
「ははは!まるで、お風呂三助みたいだな?」
〔☆良い子のためのワンポイント解説☆〕
お風呂三助:日本の銭湯で働く男性従業員のことで、利用者の背中を洗って流してくれたり、マッサージをしてくれたりする人のことだよん♪ただし、2013年で日本最後の三助さんが引退して、日本のお風呂流し文化は途絶えちゃったけど、似たようなことをしている銭湯もあるよん☆彡
「別にいいぜ。体を・・・コンプレックスさらさせるのも悪いからな。つーか、考えて見れば、凛は体を見られるのが嫌だったな?それなのに俺は・・・・」
「お兄ちゃん?」
「やっぱり、背中流すのなしでいいわ!」
「ええ!?」
「凛に嫌な思いさせちゃー」
「そんなことないです!」
ここまで言っておいて、それはないでしょう。
「瑞希お兄ちゃんになら、僕は見せても平気なんです!安全な方ですから!」
「凛。」
「だから、その・・・!」
「わかった。」
ポンと、私の肩に手を置く瑞希お兄ちゃん。
「そこまで言うなら、頼むかな!」
「瑞希お兄ちゃん!」
「その代わり~優しくしてくれよぉー?」
「も、もももも、もちろんです!」
色っぽい顔で言われ、鼻血が出そうになる。
目元がニヤケそうになるのを必死で抑える。
「瑞希お兄ちゃんのためなら、僕頑張ります!」
「はははは!サンキュー!それじゃあ、行くか?」
「はい・・・♪」
こうして、肩を抱かれてお風呂場へと向かう。
「ただいまぁ~!!」
―――――――はずだったのに!!
「いや~瑞希はん、えらいすんまへん!凛は、帰宅してまっかーうはははは!」
「やまとぉぉおお!!」
(いいところだったのに!!)
〔★家主が帰宅した★〕


