彼は高嶺のヤンキー様3(元ヤン)




人に会うことなく、マンションから出る。

バイクがあればいいが、ますみちゃんのお姉さんのおかげで百鬼さんのところだ。

代わりのバイクとして、スクーターを貸してくれた。





「正直、重たい大型バイクより、こっちが楽でいいんだよね~」





ただ、龍星軍の総長が乗るものとしては、かっこがつかないんだって。

半メットを被って車道へ出た。

このイライラと、さまざまのストレスを鎮めるためには、瑞希お兄ちゃんに会うしかない。





(考えて見れば、お風呂LOVE以来、あまり可愛がってもらえてないなー)





それどころか、本命を差し置いて女の子が寄ってくるし。

男の娘だったけど、女の子だけど。

寝不足もあって、ぼんやりと運転していたと思う。






ドルン!!


「えっ!?」





いきなり飛び出してきたバイクに気づかなかった。

気づかないと言うより~






「こ、公園から飛び出してきた!?」





それも階段がある場所から。

本来、人しか通らない





キィィィィィイイイ!!

(あぶないぃぃい~~~~~!!)






あわてて、ブレーキをかけて急停止。





「あ、危ないじゃ・・・!?」



バオーン!

カンカン!

ドッドッドッ!





注意する声を、たくさんのバイク音がかき消す。







「あぶなくねぇだろう~!?」





そう言ったのは、私の前に飛び出してきた人。

大型バイクにまたがり、赤い文字の入った服を着ている。






「はすみさん!?」

「付き合えよ、龍星軍4代目総長~?」



(囲まれた!?)



気づけば、周囲をヤンキー女子達に包囲されていた。



〔★凛は逃げれない★〕



「あんたのことはわかってるぜ、4代目。お兄ちゃん大好きなブラコンだから、お兄ちゃんのお店に向かう途中だったんだろう~?」





ギクッ!!

(バレてる!?)



「ち、違います!僕は、ブラコンですが~」





瑞希お兄ちゃんに害がおよばないように嘘をつく。



「嘘つけ!アニキの店に通じる道を走っときながら、バレバレなんだよ!」




舌打ちすると、邪悪な顔で弁才天の総長は笑う。





「アニキに責任取らせるのもいいな~!?」


(はぁ!?)







その一言でムッときた。

カチンときた。






(このシスコンは!)



設定も男女も関係あるか!



(瑞希お兄ちゃんに危害を加えるなら、ぶっ潰す・・・・!!)



そう心に決めると、完全にONとなった凛道蓮モードで穏やかに言った。