彼は高嶺のヤンキー様3(元ヤン)




毎日の積み重ねは大事だと思う。



「今回のテストは楽勝だよな~」

「ルノアのプリントのおかげだよねー」

「ルノア様だなぁ~!」



ドンっと、私にわざと体当たりしながら通り過ぎていく中山。



「ヤバいじゃん、中山!」

「うわ、きたねぇ!ファブって!ファブってぇ~!」



ゲラゲラ笑いながら、人間用の消臭剤をかけてもらうクラスの馬鹿。

いじめっ子が女であろうと、ボスである渕上ルノアが笑うなら、何でもしていいと思っているらしい。



(くそっ!凛道蓮の時に会ったら、覚えてろよ・・・)



悲しい顔を作りながら、心の中で悪態をつく。

渕上の奇襲のおかげで、本日のテスト勉強は出来なかった。

それどころではなかった。

とはいえ、毎日コツコツしていたので、赤点は絶対にない。

ただ、お母さん達が納得する点数を取れる自信はなかった。



「ねぇ、なんか今日多くない?」

「あれって、そうだよな~」



1人で廊下を歩いていれば、他のクラスの生徒達が話している。

いつもなら空気になって通り過ぎるが・・・



「レディースだよな?」

「バイクがそうだろう?」


(レディース?)



立ち止まり、同級生たちの隙間から外を見る。

百鬼さんが乗るようなバイクがちらほら。

大型だけど、ヤンキーが好きそうなバイクが校門の当たりをウロウロしていた。




「るのあさんの迎えか?」

「ありえるな~怖いな~」


(迷惑の間違いだろう・・・)




気づかれないように、窓から視線はなす。

学校がどこまで大目に見るのか知らないけど、真昼間からヤンキー仲間を集めてお楽しみですか?

テスト勉強をしなくても、テスト対策については、カースト底辺に作らせるから自分は頑張る必要はないですか?






(やだな、私・・・・!)





自己嫌悪な気分で学校を後にする。

向かった先は【凛道蓮】になれる場所だった。