毎日の積み重ねは大事だと思う。
「今回のテストは楽勝だよな~」
「ルノアのプリントのおかげだよねー」
「ルノア様だなぁ~!」
ドンっと、私にわざと体当たりしながら通り過ぎていく中山。
「ヤバいじゃん、中山!」
「うわ、きたねぇ!ファブって!ファブってぇ~!」
ゲラゲラ笑いながら、人間用の消臭剤をかけてもらうクラスの馬鹿。
いじめっ子が女であろうと、ボスである渕上ルノアが笑うなら、何でもしていいと思っているらしい。
(くそっ!凛道蓮の時に会ったら、覚えてろよ・・・)
悲しい顔を作りながら、心の中で悪態をつく。
渕上の奇襲のおかげで、本日のテスト勉強は出来なかった。
それどころではなかった。
とはいえ、毎日コツコツしていたので、赤点は絶対にない。
ただ、お母さん達が納得する点数を取れる自信はなかった。
「ねぇ、なんか今日多くない?」
「あれって、そうだよな~」
1人で廊下を歩いていれば、他のクラスの生徒達が話している。
いつもなら空気になって通り過ぎるが・・・
「レディースだよな?」
「バイクがそうだろう?」
(レディース?)
立ち止まり、同級生たちの隙間から外を見る。
百鬼さんが乗るようなバイクがちらほら。
大型だけど、ヤンキーが好きそうなバイクが校門の当たりをウロウロしていた。
「るのあさんの迎えか?」
「ありえるな~怖いな~」
(迷惑の間違いだろう・・・)
気づかれないように、窓から視線はなす。
学校がどこまで大目に見るのか知らないけど、真昼間からヤンキー仲間を集めてお楽しみですか?
テスト勉強をしなくても、テスト対策については、カースト底辺に作らせるから自分は頑張る必要はないですか?
(やだな、私・・・・!)
自己嫌悪な気分で学校を後にする。
向かった先は【凛道蓮】になれる場所だった。


