「あんたのババアは2人に任せて、あたしは『凛ちゃんに頼まれた経済学のプリントだけ渡してきます~』って言ってきたの。」
「何が狙いですか・・・!?」
「格差社会ってわかってる?前は高千穂に邪魔されたけど・・・」
そう言って笑う渕上は、学校で見るいじめっ子の顔。
「うちの学校のカースト制度はわかってるよね?」
「カースト?」
「あんたのお父さん、うちの叔父に嫌われると困るだろうね~」
「お父さんは関係ないわ!」
「だったら、クラス全員分もコピーしな!」
そう言いながら、テーブルの上にドカッと座る行儀の悪い女。
「あんたに拒否権はないよ?両親を失業させたくないでしょう?」
(こいつ、マジで頭の悪い馬鹿だな・・・!)
思わず、『凛道蓮モード』になりかけたけど・・・・
「それでお父さんや・・・お母さんに何もしないなら。」
気持ちを抑えて、『菅原凛』で我慢する。
これに相手は、爪の先を見ながら笑う。
「もちろんよ。これから、凛ちゃんはあたし達のテスト当番だもん。」
「テスト当番?」
「レディースしてると、勉強する時間短くてさ。遊びたいし、お金使いたいし、楽しい時間を減らしたくないの。でも、凛ちゃんがいれば大丈夫。」
キレイにネイルされた指を見ながら敵は言った。
「夏休み明けのテストも、中間も、期末も、みーんな、クラス全員分のテスト範囲の問題集作ってくれるもんね?」
「なぜ私が!?」
「マキちゃんが言ってたよぉ~凛ちゃんのテスト対策ノートは、問題集にしたいぐらいだって。」
「なっ!?」
「もちろん、凛ちゃんが好意でするから費用もそっち持ちだよね~いいわ、友情って!」
そう言って口元だけで笑うと、満足そうに手を差し出す。
「言っとくけど、お前のヤマカンが外れたら、いじめるぐらいじゃすまないからな?親孝行したいなら、大人しく奴隷しとけ。」
堂々と言う相手に、開いた口がふさがらなかった。


