お母さんは、すごく上機嫌だった。
「びっくりしたわ~凛が渕上財閥の御嬢さんとお友達なんて。」
「同じクラスなので、親しくなるのは当然ですよ、おばさま。」
母が嫌いそうな派手な服装なのに、母は嫌な顔しない。
「私、勉強苦手で・・・どうしても、おしゃれにばっかり気が行っちゃって。」
「あら、年頃だとそうじゃないかしら~?うちの凛はまだ興味なくてね~」
おいおい、必要ないって言ってたの誰ですか、お母さん。
手土産の高級ケーキに、渕上グループの優待券・・・
(まさか・・・買収されたわけじゃないよね、お母さん?)
「凛ちゃんには、いつも勉強を教えてもらっていて。つい、頼っちゃうんです。」
それ違う。
頼ってたのは、お前のクズ彼氏だろう!?
「だったら、遠慮しないで聞いてやって。凛、教え方も上手だから~あらやだ、親ばか出しちゃったわね。」
「そんなことないです。良いお母さんで、うらやましいよね、めぐみちゃん、さやかちゃん?」
「うんうん!凛ちゃん、みんなに平等だもんね~」
「あたしら、超大好きですもん!」
(こいつら・・・何しに来たんだ。)
リビングでお茶を囲むこと20分。
「いけない!すっかり、勉強の邪魔になったわねぇ~」
「凛、お部屋にルノアちゃん達案内しなさい。」
「はあ!?私の部屋!?」
「行きたいなぁ、凛ちゃんの部屋!」
こいつら!私の部屋を荒らしに来たの!?
(ヤバいな・・・部屋には、凛道蓮セットがまだあるというのに・・・!)
ある程度は、瑞希お兄ちゃんの家の凛道蓮の部屋に移動させた。
ヤマトが提供してくれた部屋にも持って行った。
しかし、男物の服はまだある。
(なにより、密室で4人きりになりたくない!!)
「だ、だめ!私の部屋は!!」
「どうしたの、凛?」
「テストの追い込みで、散らかってて~!
「え~気にしないよ。ねぇ、ルノア!」
「フッチーの方が汚れてそう。」
「やめてよ、めぐちゃんったら。凛ちゃん、私達友達じゃない?気にしないよ?」
「なっ!?」
(誰が友達だ!?)
「いや、本当にダメですから!絶対に絶対に汚いですから!」
「え?だめなの・・・?」
「綺麗好きだと思ったのに・・・そこまでひどいの?」
「それとも、ルノアのこと嫌い?」
「凛!」
名を呼ばれ、腕をつかまれる。
「ちょっと来なさい。」
「お母さん!?」
同時にリビングから廊下へ連れ出される。


