彼は高嶺のヤンキー様3(元ヤン)




言いたいことはあったけど、口に出すと面倒なことになるのはわかり切っていた。

だから愛想よく、平気なふりをして言った。


「い、いや、気にしなくていいんですよ?見た目で判断されることが多いですから。」

「ホントに・・・?傷つけたと思うのに、ごめんねぇ~?」



目を潤ませながら言ってくる相手に冷や冷やする。



(どうしよう、泣かれたら困る!)



「気にしないでください!本当にいですから。」

「うん・・・なんか、蓮君って優しいね~?」

「え?蓮君?」

「あ!ごめん・・・馴れ馴れしすぎた?」

「そういうわけでは・・・」


(むしろ、聞きなれていない。)


適当に名乗った名前とはいえ、みんな私を『凛』と呼ぶ。

例外として、きちんと『凛道』と呼ぶ人もいれば、『凛助』と命名する人もいる。



「うははは!凛!凛!!誰や、この御嬢さんは!?」



私達のやり取りを見ていたヤマトが、バイクの上で叫ぶ。


バイクも置きに行かないで、なにしてるの?

あ、いや、置きに行けないよね。

私が持ってるカギがないと、ガレージは開かない。

まだ開けてなかった。



「凛、誰やねん!?」

「えーと・・・・そういえば、誰?」

「そうなるよね~うふふふ!」



そう言うと彼女は、髪につけたピンクのシュシュをなでながら言った。


「助けてもらったのに、名乗るのが遅れちゃったよね?あたし、桃山女学院の一之瀬ますみ!高校1年生でーす!」


彼女の言葉にびっくりする。



「え!?あの桃山女学院の生徒?」

「うはははは!なんや!?女子校だっていう情報以外わからんわー!」

「あ、そうだね。」


わからないヤマトのために言った。



「桃山女学院は、由緒正しき歴史ある大和撫子のための学校で、お金持ちはもちろん、政界や財界、芸能界で活躍する女の子が通ってる幼稚園から大学まである女子校なんだよ。」



私の学校も似たようなものだけど、桃山女学院は女子だけ。

さらにいえば、女子に対して優しくて、自由な校風。

『女性の輝き』をモットーにしてるとかで、女磨きがすごいらしい。

よく、あそこはレベルが高いと騒いでいる男子達の会話も耳にする。


(別名、リアルアイドル学園・・・・)



〔★女子力の高い学校だった★〕