彼は高嶺のヤンキー様3(元ヤン)




「おいおい、ねぇーちゃん!ガードレール越えの飛び降り自殺希望者かぁ~!?」

「て、てめぇは!?」




私とはすみさんのバイクの間に入りこんだバイク。

はすみさんのバイクのヘッドライトを、片手でつかんで動きを止めている人物。

その人は、人類最強の野獣男。






「百鬼さんっ!!?」

「百鬼皇助!?」

「わはははは!俺様のことを知ってるのかぁ~!?」

「も、百鬼さん!」

「よぉ、凛助ぇ~!!楽しそうだなぁ~!?わははははは!」





私の呼びかけに、はすみさんを見たまましゃべる野獣。




「飛び込み自殺のまき沿いとは、つくづく不運だなぁ~!?わはははは!烈司にお祓いでもしてもらうかっ~!?」

「ざけんな!死ぬのはー!!」


「凛たんとは言わないよなぁ~仲間想いのはすみちゃん?」

「なに!?」

「その声は!?」




はすみさんと私は同時に叫ぶ。

声のした方を見れば、見覚えのある人がいた。





「烈司さん!!?」

「宗方烈司!?」

「はじめまして、『サラスヴァティー』♪おたくのお仲間からいろいろ聞いたぜ?」

「は、離せっ!」





笑顔で語る烈司さんは、知らない女の子を羽交い絞めにしていた。




「え?だれ・・・?」

「まゆこ!?」

「そうそう、はすみちゃんの仲間のまゆこちゃん。凛たん、無事かー?」

「だ、大丈夫です!」

「けど、凛たんの単車が無事じゃなかったんだよなぁ~『サラスヴァティー』に頼まれたまゆこちゃんが、悪戯してくれちゃってたからな~」

「サラスヴァティー?悪戯?」

「ちっ!!そうだよ!!」




烈司さんの言葉に、いまいましそうにはすみさんが叫ぶ。





「『サラスヴァティー』とは、あたしのことだ、凛道蓮!!」





そう言いながら、はすみさんは、着ていたジャケットを脱ぎ捨てる。




「あ・・・!?特攻服!?」




姿を現したのは特服と、はすみさんの本性。




「『サラスヴァティー』とは、あたしのあだ名!『弁才天』13代目総長、一之瀬はすみのな!!」

「えっ!?暴走族!?」

「世間ではレディースだぞ、凛たん。」

「わはははは!!」




赤い文字で書かれたチーム名と、肩書にギョッとする私。

対する烈司さんは笑顔で、百鬼は大爆笑していた。




〔★どちらも危機感がない★〕