「あああああ!?その手がありましたか!?」
携帯やメールが無理なら、直接会う!
家がわからなくても会う方法はある。
(だって、学校の場所は知ってるもん!)
「えっ!?あら、うそ・・・・?凛ちゃん、もしかしてぇ~」
「ありがとうございます、モニカちゃん!」
素早くモニカちゃんの体からすり抜けると、敬礼しながら言った。
「これで会う方法が見つかりました!行ってきます!!」
「いやぁぁぁぁ!モニカ、超失言!!」
私から両手を離し、テーブルを叩くモニカちゃん。
それで私の体は自由になった。
「俺が無理に黙っていたと言うのに・・・お前にも釘を刺しておかねばならんかったみたいだな、モニカ・・・!?」
「ばかばか!そういうことは、先に言ってよイオリン!」
「人のせいにするな、勘兵衛。」
「だから勘兵衛って呼ぶなって言ってんだろう、腹黒インテリ気取り野郎!!」
「モニカちゃん、獅子島さん、喧嘩はやめて下さい!僕もますみちゃんと仲直りしてきますから!いってきまーす♪」
「って、凛ちゃーん!?」
「いつもより俊敏だな、凛道。」
モニカちゃんと獅子島さんの声がしたけど、解決策が見つかった私には聞こえなかった。
「感心してる場合、イオリン!?追うわよ!」
「無駄だ、モニカ。追うんじゃない。」
「なにあきらめモードになってんの!?凛ちゃんが心配じゃないの!?」
「心配せずとも、すぐに帰ってくる。」
「はあ!?なんでそう言い切れるのよ!?」
「今日は日曜日だぞ。」
「あ。」
店内のカレンダーを指さしながら、読みかけの本を開く伊織。
「ついでに、オープンキャンパスだ。校内の案内は生徒会の担当であり、一般生徒のますみがいるはずがない。」
「イオリン、あんた・・・」
「すぐに日曜日だと気づいて、帰ってくるだろう。」
それでモニカはため息をつく。
「凛ちゃん、どこで気づくかしら・・・?」
「どの場所で気づくか、だろうな。一番有力なのは、正門前のオープンキャンパスの看板だろう。」
そんなヤンキー2人の耳に、猛スピードで発車する凛のバイクのエンジンが聞こえては消えていった。


