彼は高嶺のヤンキー様3(元ヤン)





「それでは早速お聞きしますが、『見ていた』とか、『のぞいていた』とかおっしゃっていましたが・・・それって、僕とますみちゃんのデートを『尾行』していたってことですか?」






会話の中で、何度か出てきた気になる単語。

これに瑞希お兄ちゃんは笑顔で言った。






「あ、もうこんな時間だ!早く夜店の準備に~」

「行く前に答えて下さい!」







逃げようとする瑞希お兄ちゃんに飛びつく。



〔★瑞希の逃走、凛は引き止めた★〕



「こ、こら、重いだろう、凛!お前は寝てろ!」

「気になって眠れませんよ!?カンナさんも、モニカちゃんもいましたね!?3人でつけてたんですか!?2人が瑞希お兄ちゃんを扇動(せんどう)したんですか!?」




〔☆良い子のためのワンポイント解説☆〕
扇動(せんどう):行動を起こすように、あおりたてることだよん♪




考えられる可能性を口にすれば、顔色を変えて言いわけを始める瑞希お兄ちゃん。





「ば、ばか!モニカが、凛からの高千穂宛に伝言を預かった子がいて、デートの日時と場所がわかったからって電話がきて、心配になってだなぁ~!!」

「え!?涼子ちゃんと会ったんですか、カンナさん!?」

「はあ!?そのつもりで、伝書鳩にしたんじゃねぇのか!?おかげで、野郎共にも知れることになったけどな!?」

「野郎共って・・・円城寺君!?」






(え!?この男、ノゾキの趣味が・・・・!?)





「ば、馬鹿野郎!勘違いしてんじゃねぇーぞ!?」





イメージと違うと思いながら見れば、真っ赤な顔でキレはじめる円城寺君。