「瑞希お兄ちゃん!ますみちゃんはー・・・・!?」
「・・・タクシー拾って帰ってった。」
「本当に!?回収した写真は?本当に全部・・・」
「全部、回収した。大丈夫だ。無事に帰りついたのは、こっちでも確認できてる。大丈夫だ。」
そう聞いてよかったと思ったけど、口には出さない。
「僕、ますみちゃんと話さないと・・・・!」
「凛?」
よかったではなく、言うべき言葉が他にあったから。
「謝らないと・・・・!」
泣いてる女の子を、助けてあげなかったことを。
重い身体を、上半身を起こしながら声に出して言う。
「僕、ますみちゃんに謝らないと――!!」
「いや、謝るのは俺の方だ、凛。」
「瑞希お兄ちゃん?」
そんな声に合わせ、起こそうとした体を倒される。
「寝てろ。その状態で、俺の話を聞いてくれ。」
そう言って、自分の膝に私を押し戻す瑞希お兄ちゃん。
悲しそうな目で私を見ながら言った。
「俺があの日・・・・合コンの席で凛に言った言葉・・・全部、取り消しにさせてくれ。」
「え!?」
取り消す。
「ヤマトから聞いた。円城寺からも、全員から話は聞いた。恋のキューピットして、ちゃんと恋愛できないって断りを入れたのも見てた。」
「それじゃあー・・・・!?」
「ごめんな、凛。見損なったとか、ひでーこと言って・・・本当にすまなかった。」
その一言がすべてだった。
(誤解が解けた!!?)
「お兄ちゃん・・・僕のこと、見損なってない・・・!?」
「見直した。」
そう言った彼の顔は、気まずそうだけど、優しかった。
「凛は俺が思った通りの『漢』だった。」
「瑞希お兄ちゃん・・・!」
誤解がとけてよかった。
だからこそ、伝えた。
「きっと、ますみちゃんも僕みたいにつらい気持ちのままだと思います。」
「凛。」
「予想外で・・・裸の写真をばらまかれただけでもひどいのに・・・僕はそれをかばいもしないで・・・!」
「凛がそう思うのもわかるが・・・・」
「なんです、瑞希お兄ちゃん?浮かない顔して・・・?」
(まさか、ここにきて嫉妬してる!?きゃあーん♪)
「凛・・・話すも何も、ますみちゃんの連絡先を知ってるのか?」
「あ。」
「知りませんでした・・・・!」
「お前、合コンしたんだよな!?」
〔★連絡先の交換をしていなかった★〕


