「・・・・カンナさん・・・・捨て台詞、はきました?『とどめさす』って・・・?」
「なんでそういうことは覚えてんだよ!?余計なことだけ、記憶しやがって・・・!」
「ああ、あれは片淵セイヤへの言葉でしたか・・・」
「他にいるかよ!?あの時点で、奴に意識はなかったみてぇーだけど、言うだけ言って損はねぇだろう?後のこと思って、釘刺すぐれー」
「あ・・・・」
(カンナさん、私のために言ってくれたんだ!)
「ごめんなさい・・・下手すれば、カンナさん達にも迷惑が・・・」
「テメーの心配しろ、凛。傷害でパクられていいことしちまってよぉ~」
「その心配はねぇよ。」
「真田先輩?」
「瑞希お兄ちゃん?」
「あれだけやられて、恐怖を植え付けて、それで何も言うわけないだろう。覚えてないで済ませるだろう。」
「瑞希に同感だ。やられた悔しさよりも、痛みと怖さが身に染みたはずだぜ。ただでさえ、ヤクザの蛇塚がやられてるんだからよ~」
「わははははは!マブダチ共々つぶされちゃ、世話ないぜ!俺様も、そいつにそこまで根性があるとは思わねぇぜ!」
「やぁーね、鋭いれーちゃんが大丈夫って言ってる時点で、凛ちゃんは安全だっていう占い結果でしょう?だいたい、人の裸を無断でばらまく方が悪いもの。」
「どちらにせよ、現実的に考えて言うはずがなかろう。あの蛇の残党、正真正銘、保護観察の身だ。襲われたとしても、そういう揉め事をしたと解釈されれば、印象がかなり悪くなる。せこい奴なら、ケンカを避けて無抵抗で一方的にやられたと言った方が得策だろう。覚えてないふりをすれば、同情どころか、確実に少年院に行かんですむ。これで凛道に報復するなら、救いようのない大馬鹿だ。」
「そういうことだ、凛。安心しろ。オメーに何かするはずねぇ。」
「そうですか・・・」
先輩方の説明に、瑞希お兄ちゃんの言葉に、安心どころか気が重くなる。
それだけのことを、自分がしたのかと。
覚えていないとはいえ、無意識でそんなことをしてしまったのかと。
ますみちゃんを放っておいて、そんな――――――
「ますみちゃんは?」
「凛?」
「瑞希お兄ちゃん、ますみちゃんは・・・?」
(彼女はどうなったの!?)
一番、気がかりな人物のことを思い出す。
私の質問に、全員がばつの悪そうな顔になる。


