彼は高嶺のヤンキー様3(元ヤン)




「ますみちゃんがその場から逃げた直後、凛は片淵のガキんとこへ行ったんだ。」

「え?」

「すげースピードで、ぞっとする顔で・・・あっという間だった。片淵セイヤのいる場所まで駆け上がって行った。」

「殴るぐれーはすると思ったが、普通じゃない悲鳴がしてな。まずいと思って、写真の回収をモニカ達に任せて、俺は高千穂と2人でお前を追った・・・」

「僕を、瑞希お兄ちゃんとカンナさんが?」

「完全に出遅れたが、見つけるのに時間はかからなかった。けど・・・・屋上についた時・・・・片淵セイヤは全身血まみれで虫の息。そいつを凛がつかんでた。」

「僕が?」

「そうだ。無抵抗で、抵抗できない状態になってるのに、手加減なしで殴り続けてた。」

「え・・・?」

「蹴って、踏んで、コンクリートの地面に叩きつけてた。」

「嘘っ!?わた、僕がそんなことを!?」






ガバッと上体を起こせば、瑞希お兄ちゃんの顔が間近に迫る。

動くことなく、静かに私を見つめながら彼は言う。






「凛、マジで覚えてないのか?お前、泣き叫んでる片淵の顔や腹を・・・腕の骨もへし折ってたんだぞ?」


「僕が!?嘘だ、そんな・・・」


信じられない。



(いくら頭にきたとしても、私はそこまでしたの・・・!?)






「マジで・・・覚えてないみたいだな?」

「僕が・・・僕が、あの時、そんなことをしたと・・・!?」

「なんなら、血だらけの凛の服を見せてやろうか?返り血浴びて真っ赤だぞ?」

「血だらけ?え!?服!?」






言われて気づく。

着ていた服が変わっていることに。

それで全身の血の気が引く。






「き、着替えさせたんですか!?」

「そうよん!着替え持ち歩いてなかったから~ここに戻ってだからだけどねぇ。いいでしょうーそれモニカちゃんの新作よ♪」


「僕を着替えさせたの!?」

(まずいよ!シャツの下は、アンダーシャツ来てたけど、触ればさらしの胸がわかる薄さで~!)


「そやで!わしに感謝せぇよ!モニカはんのセクハラから守るために、着せ替えたんやからぁ~うはははは!しくしくしく・・・!」

「え!?な!?ヤマトが!?あ、よかった・・・」






ヤマトなら、事情を知ってる。



(見られても、触られても大丈夫!!・・・なのかな?)



〔★疑問の残る安心感だ★〕