彼は高嶺のヤンキー様3(元ヤン)




「そうよん!あたしの調べでは、それをわかった上で、お友達も教師も学校側も『女の子』として扱ってるの!」

「家が金持ちも関係あるんじゃないんすか?」

「ひねくれた考えはおやめ、円城寺ちゃん!」


ゴン!

「いてぇ!?」






曲がった考えをする円城寺君にも、ゲンコツを落としてからモニカちゃんは言う。






「可愛いは正義なのよ!ジェラシーはあると思うけど、ますみちゃんは女子!」

「確かに・・・女の子でしたね・・・」

「やっぱり、お前は知らなかったのか、凛?」

「はい。わからなかったけど・・・」




瑞希お兄ちゃんの問いにうなずく。

あの見た目からして、異性の体だなんて思いもしなかったけど。






「気づくきっかけは・・・・気になることは、言ってました。」

「どんなことだ?」

「『差別されたくない』、『本当の自分を知ったら、みんな本性を出す』って・・・」



(そういうことだったのね・・・)






滅入る気持ちと苦しさで目を閉じる。

脳裏に浮かぶのは、泣きながら謝ってきたますみちゃんの姿。






「僕は、突然のことに、彼女を慰めることもできなかった。」

「凛・・・」

「動けなくて、落ちてくる写真さえ、一緒に拾ってあげられなかった。」






思い返し、弱い立場の彼女に何もできなかった自分が恥ずかしくなる。






「それどころか、頭が真っ白になって・・・・気づけばここに、瑞希お兄ちゃん達にお持ち帰りされていて・・・」

「都合の良いことだぜ!」

「円城寺君?」

「テメー瑞希先輩に迷惑かけた記憶がねぇかよ?」

「迷惑!?やっぱり僕は、瑞希お兄ちゃんに・・・」

「やめろ、円城寺!」






ニラんでくる円城寺君を、瑞希お兄ちゃんが制する。






「俺は迷惑だとは思ってない。勝手なこと言ってんじゃねぇー」

「だけど真田先輩!」

「お前が俺を気にして言ってるのは、よくわかってる。ありがとな?」

「そ、そんな!瑞希先輩がそういうなら・・・」






ありがとうの一言で、円城寺君は静かになる。

それをみて、つくづく円城寺君は瑞希お兄ちゃんに弱いと思う。



〔★凛も同じだ★〕