彼は高嶺のヤンキー様3(元ヤン)



誰かがしゃべっている声がした。

それでゆっくりと、睡魔が引いて行く。






「マジかよ!?ますみって、男だったのか!?」

「調べたから間違いない。」






百鬼と獅子島さんの声。

それ以外の人の気配もした。






「五十嵐、お前は幹事だったんだろう?なぜ、黙っていた?」

「黙ってるも、へったくれもあらへんわー!わし、恋人と連絡つかへんねん!」

「一之瀬ますみのことを聞いたら、着信拒否されたらしいですよ。」

「うおおおおおおおお!!許さへん!許さへんで!!片淵セイヤぁ――――――!!!」






獅子島さんの問いに、ヤマトの悲しんでいる声がする。

呆れる円城寺君の声に、ヤマトが今度は怒っている。






「じゃあ、凛たんはマジで、ますみちゃんが男って知らなかったのか・・・」

「ちょっと~いろいろわかったわよ!」






烈司さんの声に、モニカちゃんの声が続く。






「今さ~そういう系で調べたら、ますみって子、かなり有名らしいわ!」

「わはははは!モニカと同じオカマか!?」

「誰がオカマだボケカス死ね!!ますみちゃんは~性同一性障害(せいどういつせいしょうがい)なのよ~」

「「「「「「性同一性障害?」」」」」」

「心と体が一致しない病気!幸い、ますみちゃんの家族も、学校も、病気に理解はあったみたいだけど・・・」






モニカちゃんの声が、いつもより殺気立ってる。

イライラしている風に聞こえた。






「それで?凛道は知っていたのか?」

「知らへんわ!知ってたら、わししゃべってるねん・・・!」

「どうなんだ、烈司?」






獅子島さんの問いをヤマトが否定すれば、聞いた方が別の人に聞く。






「うーん、俺の予想では・・・知らなかったし、ますみちゃんも言ってなかったっぽいな~」

「わはははは!れーじぃー!凛助は近い存在なのに、読み取れるのかよ~!?」

「だから『予想』だ、皇助!だいたい、凛たんの性格なら・・・態度に出るだろう。」

「そうね。」

「そうだな。」

「わはははは!言えてるなぁー!」

「瑞希はどうよ?俺の予想?」






納得する連れの中で、一番付き合いが長いマブダチに聞く烈司さん。







「烈司の予想抜きで・・・・俺もそう思う。」







親友である瑞希お兄ちゃんは、言葉を選びながらも同意する。