誰かがしゃべっている声がした。
それでゆっくりと、睡魔が引いて行く。
「マジかよ!?ますみって、男だったのか!?」
「調べたから間違いない。」
百鬼と獅子島さんの声。
それ以外の人の気配もした。
「五十嵐、お前は幹事だったんだろう?なぜ、黙っていた?」
「黙ってるも、へったくれもあらへんわー!わし、恋人と連絡つかへんねん!」
「一之瀬ますみのことを聞いたら、着信拒否されたらしいですよ。」
「うおおおおおおおお!!許さへん!許さへんで!!片淵セイヤぁ――――――!!!」
獅子島さんの問いに、ヤマトの悲しんでいる声がする。
呆れる円城寺君の声に、ヤマトが今度は怒っている。
「じゃあ、凛たんはマジで、ますみちゃんが男って知らなかったのか・・・」
「ちょっと~いろいろわかったわよ!」
烈司さんの声に、モニカちゃんの声が続く。
「今さ~そういう系で調べたら、ますみって子、かなり有名らしいわ!」
「わはははは!モニカと同じオカマか!?」
「誰がオカマだボケカス死ね!!ますみちゃんは~性同一性障害(せいどういつせいしょうがい)なのよ~」
「「「「「「性同一性障害?」」」」」」
「心と体が一致しない病気!幸い、ますみちゃんの家族も、学校も、病気に理解はあったみたいだけど・・・」
モニカちゃんの声が、いつもより殺気立ってる。
イライラしている風に聞こえた。
「それで?凛道は知っていたのか?」
「知らへんわ!知ってたら、わししゃべってるねん・・・!」
「どうなんだ、烈司?」
獅子島さんの問いをヤマトが否定すれば、聞いた方が別の人に聞く。
「うーん、俺の予想では・・・知らなかったし、ますみちゃんも言ってなかったっぽいな~」
「わはははは!れーじぃー!凛助は近い存在なのに、読み取れるのかよ~!?」
「だから『予想』だ、皇助!だいたい、凛たんの性格なら・・・態度に出るだろう。」
「そうね。」
「そうだな。」
「わはははは!言えてるなぁー!」
「瑞希はどうよ?俺の予想?」
納得する連れの中で、一番付き合いが長いマブダチに聞く烈司さん。
「烈司の予想抜きで・・・・俺もそう思う。」
親友である瑞希お兄ちゃんは、言葉を選びながらも同意する。


