彼は高嶺のヤンキー様3(元ヤン)





「そうだよっ!!ますみは正真正銘『男』だっ!!!」


「お、とこ・・・・?」

「やめてぇええええええええええええええええっ!!」







ゲラゲラ笑う声と、周囲から上がる好奇の声。






「え?オカマ?」

「あんなに可愛いのに~」

「気持ち悪!」

「見ろよ、このポーズ!」

「やめて!返して!やめて!」




「・・・・・・・・・うそ・・・・・・・・・・」

(ますみちゃん、男の子だったの?)





「れ、蓮君!」





ボー然としていたら、突然、ズボンを引っ張られる。


それで我に返る。



引っ張られた方を見れば―――――






「ますみちゃん・・・」






顔がぐちゃぐちゃになったますみちゃんが、私に縋り付いていた。







「違うの!だましてないの!だますつもりなんて・・・!ただ、言えなかっただけなの!」

「俺の時もそう言っただろう!?」








私とますみちゃんの会話を邪魔するように、ゲスい男の声が響き渡る。






「散々、貢がせておいて、実は男でしたとかありえないだろう!?」

「違う!黙っててよ!!」

「ああ!?それがだましてませんって言う女の態度かよ!?結局こいつは、女の振りして男を征服して、堂々と詐欺を働いてんだよ!それを許されるだけの金があるから誰も何も言わない!わからないんだよ!」

「やめて!蓮君、話を聞いて!!」

「そうやって、龍星軍の4代目もダマすんだろう!?女のできそこないが、女の振りしてダマしてんじゃねぇよっ!!」

「うっ・・・・あああああああああああああああああああ!!!」







泣き叫び、私に縋り付くますみちゃん。







「許して!誤解しないで、蓮君!言いそびれただけなの!蓮君お願い!ますみを嫌いにならないで!嫌いにならないでぇ!」

そう言った手が、私の胸を掴む。

這い上がり、マスクにふれる。





(あ、マスク・・・顔に―――――!!?)





「触るなっ!!」







気づけば、突き飛ばしていた。





「あ・・・・!?」

「・・・・れ、ん・・・君・・・・」







呆然としたますみちゃんが座り込む。


(しまった!私―――――――――――――!!)

「ますみちゃ・・・!」

「うっう!」






呼びかけるが、彼女は両手で顔をおおってから立ち上がる。

走り出す。

自分の全裸の写真を踏みつけて走り去る。









「・・・・・・・ますみ、ちゃん・・・・・・・」



「あはははははは!!いい気味だ、一之瀬ますみ!凛道蓮!!男同士、どこまでしたんだ!エロいことしてもらったんだろう!?」










下品な言葉と笑い声が、耳にこだまする。

そこまでが、私がハッキリ覚えている記憶だった。