「ますみちゃん、本当に僕が好きなの?愛してるの?」
「なっ!?ひどいっ!なんでそんなこと言うの!?」
「僕のことが好きなら、好きな人の嫌がることを言うわけないよね?」
「あ・・・。」
「嫌だって言うのに、それでも自分の思い通りにしたいの?すごいラブアプローチだね?」
「・・・ずるい・・・!」
それでまた、ますみちゃんはうつむいてしまう。
「ますみは・・・ますみは、本当に蓮君が好きなんだよ・・・」
「・・・そうみたいですね。」
「そうみたいじゃなくて、そうだってわからないの?」
「泣きながら言ってくれるから、そうかもしれないとは思ってますが・・・」
「蓮君、ますみのどこが嫌なの?」
「ますみちゃん、僕のどこが良いの?」
質問に質問で返す。
そのまま、言葉を続けた。
「ますみちゃん、僕のこと頼りないって言ったじゃないか?」
「あの時は本当にごめんなさい!最初は・・・そのハズレだと・・・」
「思うだろうね。見た目で弱いと判断されるのは、いつものことだよ。慣れてますから。」
「だから、蓮君が私を守ってくれたのを見た時、こんなに強かったんだって・・・・」
「強い男はどこにでもいるよ?他の人でいいんじゃないかい?」
「蓮君じゃないとダメ!!・・・今日改めて思ったの・・・!!」
「改めてって・・・僕、なにかしましたか?」
「したよっ!!『ますみをますみ扱い』してくれたのは、蓮君だけだよ!!?」
大声と机をたたく音が店中にこだまする。
全員の視線がこちらに向けられたが、それどころじゃない。
「お客様、大丈夫ですか?」
「あ、すみません。みなさんも、お騒がせしました・・・!」
駆け寄ってきた店員に、周囲にお詫びする。
腰を上げ、周りに会釈して席につく。
(・・・・・どういうこと?)
【ますみをますみ扱い】って?
「ますみちゃん・・・」
「ごめん・・・ますみ、大声出しちゃって・・・」
「それはいいんだよ。大丈夫?」
持っていたハンカチを出す。
今さらだと思いながら差し出す。
「これ、使って。気が回らなくてごめんね?」
「蓮君・・・」
それでますみちゃんは、私からのハンカチを受け取る。
目元に押し当てる。
その様子を見ながら聞いた。


