彼は高嶺のヤンキー様3(元ヤン)





「嬉しい、まなぶ!」

「お礼のしるしだよ。いつもありがとな、みほ?」


(お礼・・・?)



ふいに、恋人未満らしい2人の会話が耳に届く。



(そういえば私・・・・瑞希お兄ちゃんに、お礼の品物をあげていない。)



烈司さんにも、モニカちゃんにも、獅子島さんにも、百鬼にも。



(カンナさんにも・・・・)

「そうだ。」




ここはひとつ、今までのお礼も含め、お詫びとして、カンナさんに何かプレゼントしてみてはどうだろう?




(そうすれば、機嫌が直るかも!)



キョロキョロと辺りを見渡す。

ふと、ますみちゃんがほしいと言った指輪に目が止まる。



(私から瑞希お兄ちゃんに贈るのはダメかな・・・)



〔★いろいろダメになる★〕


このタイミングで、瑞希お兄ちゃんに贈り物をしては、媚びてると思われるかもしれない。

印象が悪くなるかも。




(でも、下見ぐらいはしてもいいよね・・・?)




指輪コーナー周辺に目をやっていて気づく。





(あ、これ安いな・・・。これも。)





安売りや値引き商品ではないが、定価で、私でも買えそうなものがあった。





(お礼をしなきゃいけない人は多いからな~・・・)





瑞希お兄ちゃんは、もちろんだけど、烈司さんに、モニカちゃん、獅子島さん、百鬼・・・

それ以外は~涼子ちゃんとか、伝言頼んじゃったしなー。


(でも一番は―――――)



―凛!―



(カンナさんだよねー・・・・)


そう思ったので。





「すみません。」

「はい。」




ますみちゃんと蘭さんがいるところとは別のレジ、男の店員さんに小声で言った。





「これ・・・プレゼント用に、こっそり包んでもらえませんか?」

「あ~はいはい♪かしこまりました♪」





お金を差し、商品を指させば、にっと笑った店員のお兄さんは素早く動いてくれた。

そして、ますみちゃんに呼ばれる前に私の買い物は終わった。