「私、凛君と高千穂さんが仲直りできるように祈ってるから・・・ううん、祈らなくても、凛君ならできるはずだから、自信持ってください。頑張ってね。」
「あ・・・ありがとう！ありがとう、涼子ちゃん！やっぱり涼子ちゃんは優しいね？すごく癒される～！」
「え！？そ、そんなこと・・・！」
「本当だったら、家まで送りたいけど・・・人に乗せてもらってきてるし、カンナさんを探してる最中だから。」
「せやせや！！こりゃまた、かわえええ子やなー！」
「きゃ！？」
「ヤマト！？」
「どもー！わし、凛のツレのこういうもんですー！」
「え？名刺？まぁ、ご丁寧に・・・」
「ちゅーことで、何と読むでしょう！？」
「って、お前はあいさつの度にそれをするか！？」
「えーと、『いがらし』君・・・？」
「ざーんねん！『ごじゅうあらし』でした！うははっは！」
「ええ！？珍しい！」
「そうなんだ。答えである名前を言うタイミングも早ければ、性格も珍しくて・・・あっち行こうか、涼子ちゃん。」
能天気から一般生徒を遠ざける私。
「なんや！浮気か、凛！？」
「大声で人に誤解を与える発言をするな！！涼子ちゃん・・・お願いがあるんだけど。」
「お願い？」
彼女の優しさに甘えるわけではないが、少しでも確率があるなら作っておきたい。
「うん。僕だと、カンナさんに聞いてもらえないかもしれなくて・・・涼子ちゃんからカンナさんに伝えてもらえないかな？」
カンナさんとの仲直りのきっかけ。
「いいですけど・・・」
「本当に！？ありがとう！」
「それで、凛君の役に立つなら・・・・なんて伝えればいいんですか？」
「えーとね、！僕が合コンに参加したのは、ごじゅうあらしヤマトが、ますみちゃんの友達に一目惚れしたからなんだ。ヤマトがその子にアプローチとするためには、僕の合コン参加が必須だった。円城寺君達はそのための数合わせとして付き合っただけで、下心があって行ったわけじゃないって。」
「凛君、合コンしたの？」
「あれ！？どうして冷たい目で見るの！？」
「気のせいじゃない？わかった・・・そう伝えればいいのね？」
〔★明らかに気のせいではない★〕
