「えへ♪恥ずかしいから言わないで、蓮くぅーん♪」
「いやいや、すごいことです。なかなか取れないでしょうし・・・ヤマトも、良く知ってましたね~?」
「うはははは!幹事やからな~!」
「逆に、オメーはなんで知らないんだよ、凛!?」
「ご、ごめん、カンナさん!」
「それとも、あたしらがいるから知らねぇふりかぁ~!?」
「ええ!?ホント、本当に誤解で~!!」
「やめなさいよぉ!!」
「なっ!?」
「ますみちゃん!?」
私に顔を寄せ、ガンを飛ばしてくるカンナさんをますみちゃんが押しのける。
私から引き離すように押して、私をカンナさんから守るように間に入りながら言った。
「本当にあなた、誰!?いくら蓮君が優しいからって、調子に乗りすぎじゃない!?」
「ああん!?誰が調子に乗ってるだっ!?小娘!?」
「ちょ!喧嘩はやめ~」
「蓮君!この人は誰!?」
「あ、えーとね、ますみちゃん、彼女は高千穂カンナと言って~東山高校の1年生で、僕の親友の~」
「何が親友だ!!!」
説明した瞬間、カンナさんが怒鳴った。
「親友なら、何でも話すのスジだろう!?それが、ハーレム状態の合コンとかしやがってっ!!ダマしやがって!笑顔で送り出したあたしが馬鹿みたいじゃねぇか!?この詐欺野郎!!」
「カンナさん・・・・?」
その言い方が、怒り方が、表情が変わった。
今までと、いつもと違った。
「な・・・なんで・・・・?」
(そんな悲しそうな顔してるの・・・・!?)
それで鈍い私も理解する。
(ああ!ヤダ私・・・・またカンナさんを傷つけてしまったぁ~!?)
ヤマトのためとはいえ、仲間はずれにして、親友に嘘をついて、こんな騒ぎに巻き込んでー
「違うんだ、カンナさん!僕は、カンナさんをだますつもりはー!」
「うるせぇよ!硬派が見損なったぜ!ねぇ、真田先輩!?」
そう言うと、私の大事な人に話しを振るカンナさん。
「凛・・・」
私を呼ぶ声も、表情も冷たい瑞希お兄ちゃん。
「瑞希お兄ちゃんまで、誤解だよ!!確かにこれは合コンだけど、やましいことはなにもしてないよ!!」
「そうです!ますみと、キスする途中だっただけで、本番はまだですぅ~」
「ますみちゃぁぁあーん!」
この状況で、この場面で。
一番言ってはいけないことを言ったのは、私をかばい、抱き付いてきた女の子。


