彼は高嶺のヤンキー様3(元ヤン)




「瑞希君の言う通りにするよ。ますみ達にはいつも利用してもらってるし、うちのオーナーも桃山女学院出身だから賛成すると思う。」

「聞いたか、片淵セイヤとその手下!本来なら、白神さんや他の店のスタッフに迷惑かけて、営業妨害した馬鹿は〆るのが筋だが・・・オメーの保護観察官も黙ってないだろう?」

「うっ!?なんで・・・!?」

「その様子だと・・・・まだ、保護されてる身分みてぇだな?蛇の目の蛇塚のマブダチが、女相手にもめ事起こしてよー今度は確実に少年院にぶち込まれるぞ?そんなに檻にいたいのか?」

「い、いや、俺は・・・」

「入りてぇーのか、入りたくねぇのか?」

「・・・入りたくないです・・・」

「じゃあ、大人しくしてろ。」






ドスの利いた声で瑞希お兄ちゃんが言えば、ガックリとその場で肩を落とす蛇塚のマブダチ。

その姿を見降ろしながら、初代龍星軍総長は言った。






「箱に入ってたから、俺らとのトラブルを知らなかったとは言わせねぇ。お前が蛇塚のマブダチならなおさらだ。オメーが不在だったにせよ、蛇の目は4代目龍星軍が倒した。細々と活動してるみてぇ出し、そいつにとどめを刺すかどうかは、俺が決めることじゃねぇ。凛道蓮のすることだ。」

「瑞希お・・・・瑞希さん。」

「覚えとけよ、ガキ。外に出てきた以上、蛇の目の名前であんまりお痛はすんなよ?調子に乗りやがると、今度こそ『龍星軍』が黙っちゃいねぇーからな・・・・!?」

「瑞希さん・・・!」





彼の言葉にポワーンとなる。

のぼせちゃう私。

蛇塚相手に私を守って下さったときも素敵だったけど、あの時とは違った意味で素敵・・・!

笑顔の瑞希お兄ちゃんも良いけど、こんな風に毒々しくてヤンキー全開の彼も良い・・・!!





(もーたまらなく好き!好き好き~!!)





「さすが、瑞希お兄ちゃん!カッコいいですぅ!!」

「何がカッコイイだ、ボケ!」



ゴーン!!



「いたぁ!?」






見惚れて飛びつけば、頭に彼の拳が落ちてきた。