彼は高嶺のヤンキー様3(元ヤン)




「言っとくが、これ以上、一之瀬ますみに付きまとって嫌がらせしてみろ。痛い目見せるぜ?」

「ぐっ・・・!」

「あと、爆裂弾と可児のことも、デマを信じてんじゃねぇーぞ!4代目が龍星軍やるのに付き合ってくれって頭下げて、円城寺達『爆裂弾』を引き入れたんだ。可児に関しては、SHIELDはおろか、オメーらミミズの集団の中にいちゃ、猫に小判だからって、4代目自らスカウトした。それが正しい情報だ。」

「あ、頭下げ・・・引き抜く・・・!?」




怖い顔で言った瑞希お兄ちゃんの言葉を、口の中で繰り返す片淵セイヤ。

それで男達は、その場から動かなくなる。



「俺も引退した身だから関わりたくねぇーが、お前らが怪我させた店員さんは、俺らに恩がある相手だからよぉ~」

「げっ!?そんな!?」

「そーねぇ~警察呼ばないわけだから、治療費はあんた達の臓器を売っぱらう方が早いかもねぇ~?」

「ひい!臓器!?」

「う、うそだ!そんな脅しは~」

「馬鹿!相手は、初代龍星軍の頭と遊撃隊長だぞ!?」

「ガチに決まってんじゃんか!?」

「いやだ!すみませんでした!!申し訳ありません!許してください!」

「た、助けて!ごめんなさい!許してください、『チーフ様』!!」

「え!?・・・あの・・・」



よほど、瑞希お兄ちゃんとモニカちゃんが怖いのだろう。

あれほどコケにしていたはずの白神チーフさん達スタッフに向かって、泣きながらその場で土下座する蛇の目達。

それにやられた方も、その周りの人達も困ったような顔をしている。

しかし、何人かはしかめっ面でセイヤ達をにらんでいた。



(そりゃあ、こういう謝り方をされたらねー・・・)



「あーやだやだ!自分達が助かりいたい一心で謝るのかよ!マジだせーぜ!」


(その通りだね、カンナさん・・・)



私の思ったことを口にしてくれるカンナさん。

もちろん、そのことは瑞希お兄ちゃんもわかっていた。