彼は高嶺のヤンキー様3(元ヤン)





「よぉ、詐欺女・・・!言うセリフが違うだろう・・・!?」

「・・・関係ない人、巻き込まないで・・・!」

「まだ馬鹿にしてんのかコラぁ!?」


「うあ!」


ガッシャーン!!






男の罵声と、うめく声と、机やいすがひっくり返る音が響く。





「チーフ、しっかり!」

「白神チーフが!け、けいさ・・・」

「うるせぇ!すぐすむんだよ!」





叩きつけられ、解放された店員さんに、他のスタッフが駆け寄る。

国家公務員を呼ぼうとする。

それを怒鳴り声で制すると、ますみちゃんを見る男。






「なんだテメェ!?」

「いきなりなにしやがる!?」

「どこのもんだ!?」

「名乗れやコラ!!」





この暴挙に、円城寺君と可児君と悠斗君と秀君が動く。

龍星軍が動く。

私とますみちゃんの前に立ちふさがりながら、男達にメンチを切る。

これに男達は・・・店員を投げた男が言った。






「おーおー、これがますみの新しいカモかよ!?貧乏くせぇーな?」

「あん!?」

「ケンカ売ってんのか!?」





火花を散らす仲間を見つつ、周囲を見渡す。

店員さん達はもちろん、ますみちゃんの友達はみんな、怯えた顔をしている。







(いや・・・・少し違う・・・)





スタッフのおびえ方と、桃山女学院の子達のおびえ方は違う。






(何者であるか、知っていて怖がっている・・・・?)






「ますみちゃん、あいつらますみちゃんの知り合いですね?」






そっと耳元でささやけば、投げ飛ばした男に釘付けだったますみちゃんが私を見る。

相変わらずふるえているけど、その目が語っている。






「なんで・・・・?」



(知ってるの?って、顔だね・・・・)







本当に今日はついていないと思いながら、少し大きめの声で言った。






「あーあ!可愛い女の子と美味しい料理で楽しくおしゃべりしてたのに・・・場違いなキチガイのおかげで台無しですねー。」

「なんだとぉ!?」







答えたのは、店員を投げとなした男であり、ますみちゃんとしゃべった人物だった。







「おい、り――――!」

「みんな下がってください。」







円城寺君の言葉を遮り、片手を振りながら指示する。

これに可児君は素早く従い、悠斗君はしぶしぶ、円城寺君は心底嫌そうな顔で道を開けてくれた。