「よぉ、詐欺女・・・!言うセリフが違うだろう・・・!?」
「・・・関係ない人、巻き込まないで・・・!」
「まだ馬鹿にしてんのかコラぁ!?」
「うあ!」
ガッシャーン!!
男の罵声と、うめく声と、机やいすがひっくり返る音が響く。
「チーフ、しっかり!」
「白神チーフが!け、けいさ・・・」
「うるせぇ!すぐすむんだよ!」
叩きつけられ、解放された店員さんに、他のスタッフが駆け寄る。
国家公務員を呼ぼうとする。
それを怒鳴り声で制すると、ますみちゃんを見る男。
「なんだテメェ!?」
「いきなりなにしやがる!?」
「どこのもんだ!?」
「名乗れやコラ!!」
この暴挙に、円城寺君と可児君と悠斗君と秀君が動く。
龍星軍が動く。
私とますみちゃんの前に立ちふさがりながら、男達にメンチを切る。
これに男達は・・・店員を投げた男が言った。
「おーおー、これがますみの新しいカモかよ!?貧乏くせぇーな?」
「あん!?」
「ケンカ売ってんのか!?」
火花を散らす仲間を見つつ、周囲を見渡す。
店員さん達はもちろん、ますみちゃんの友達はみんな、怯えた顔をしている。
(いや・・・・少し違う・・・)
スタッフのおびえ方と、桃山女学院の子達のおびえ方は違う。
(何者であるか、知っていて怖がっている・・・・?)
「ますみちゃん、あいつらますみちゃんの知り合いですね?」
そっと耳元でささやけば、投げ飛ばした男に釘付けだったますみちゃんが私を見る。
相変わらずふるえているけど、その目が語っている。
「なんで・・・・?」
(知ってるの?って、顔だね・・・・)
本当に今日はついていないと思いながら、少し大きめの声で言った。
「あーあ!可愛い女の子と美味しい料理で楽しくおしゃべりしてたのに・・・場違いなキチガイのおかげで台無しですねー。」
「なんだとぉ!?」
答えたのは、店員を投げとなした男であり、ますみちゃんとしゃべった人物だった。
「おい、り――――!」
「みんな下がってください。」
円城寺君の言葉を遮り、片手を振りながら指示する。
これに可児君は素早く従い、悠斗君はしぶしぶ、円城寺君は心底嫌そうな顔で道を開けてくれた。


