帰りたい。
合コン開始1分で、そう思った。
私の意志を無視して始まった恋愛ゲーム。
仲間にメンチを切られながら過ごした女子達の自己紹介タイム。
それが終わったところで、ますみちゃんが言った。
「最初は、5分ごとにトークタイムね。」
「は?」
「5分経ったら、蓮君達男子は右に移動してね~」
「え?なにそれ?お見合い?」
「やだぁ、合コンよ~」
ますみちゃんの返事に頭痛を覚える。
この恋の合戦場で、最大の敵となるのは間違いなく彼女だろう。
(日本語が通じない相手と、どう対峙するべきか・・・・!?)
思案していれば、目の前が暗くなる。
「こら、凛!真面目にする気あるんかい!?」
こうなった原因が、私の正面に座り込んでいた。
「してるに決まってるでしょう・・・・!?」
(そうじゃなきゃ、こんなところ来ないわよっ!!)
小声で返せば、いつもより小さいかな?という声でヤマトが返事をする。
「そのわりには、ハーレム狙ってアピールしてるやんけ!?」
「あれは事故だろう!?僕は、カップルにならない!・・・・カップルは作りますけどね。」
「なんやと!?」
「ヤマトカップルをね。」
「うは!?なんや~脅かさんといてや、り―ん♪そういう意味かいなぁ~!」
「それ以外ないでしょう?」
真顔で言えば、頬を染めたヤマトが、バシバシと私の肩を叩きながら言った。
「はずいなぁー!照れるやんけ~もぉ~!ほんま、凛はええ子やわぁ~!ほな、頼むで!あと、これ内緒やで?しーや!」
「痛い痛い!それはヤマトの方ですよ。身内で話す時は、小声で頼みます。」
「わーてるわい!うはははは!わしの恋のラッキーアイテム~!」
「今の僕から言わせれば、君はアンラッキーアイテムだけどのね。」
「うははは!褒めるなやぁ~!ほな、おきばりやすぅ~!」
照れ笑いすると、素早く自分の席へと戻る関西男子。
そして、隣にいるツインテールの子と話しはじめた。
(褒めたつもりはないんだけどな・・・)
そんな思いで見渡せば、周りはトークタイムに入っていた。
仲間達はみんな、熱心に恋の駆け引きを始めている。


