彼は高嶺のヤンキー様3(元ヤン)




「いつもと・・・・違う気がするのですが?」

「ケッ!合コンだから、仕方なくな。」




そう語る姿は、どこか浮かれている気がした。



「よく言うぜ~やる気満々で選んでたくせによ?」

「いがいと大河、下心ありだろう~?」

「その声は秀君!?悠斗君!?」



思わず振り返って、返事に困った。



「秀君・・・?」


いつもはお兄さん系の秀君が、プリペラガラのショートパンツとキャンパスシューズをはいていた。

黒のサマーニットの上には、オシャレなチョーカーがぶら下がっている。

首から耳には人目を引く真っ赤なピアス、両腕には皮で出来たシンプルな腕輪をいくつもはめており、指にはシルバーの指輪があった。



〔★ナンパな秀が現れた★〕



「悠斗君・・・?」


見た目のせいで幼い悠斗君だが、青のストラップのポロシャツの上に、茶色の五分のテーラージャケットのおかげで大人っぽく見える。

茶色のチェック模様の靴と、重厚感ある腕時計、白いズボンのバランスがよかった。



〔★お兄さん系な悠斗が現れた★〕



「二人とも・・・・オシャレ、だね・・・?」

「はあ?これぐらい普通じゃんか?凛君は、キュートだけどな?」

「お前狙いすぎだろう?可愛い男の子系とかさー?」



そう語る彼らもまんざらではない。



「おーい、待たせてわりぃ・・・あ、凛さん!やっと来たんですか!?」

「え?やっと?」



ヤマト、円城寺君、秀君、悠斗君とくれば、残りは1人はわかっている。



「可児君・・・・?」



恐る恐る相手を見る。





「いや~便所が混んでたんですよ!」





駆け寄ってくる彼を見て、どうしていいのかわからなくなった。





「可児君、君は・・・・」





灰色のメッシュニットを着て、黒のデニムサルエルパンツ姿だった。

頭に黒のつば広ハットをかぶり、足首には、ミサンガがあり、履いているのは真っ赤なスニーカー。

首には薄い青色のグラデーションカラーのストールをしている。





「・・・・香水つけてる?」

「あ!?わかりますか~?さすがに、線香のにおいがしてちゃ、女の子が逃げますからねぇ~!」





ハキハキしながら言うオシャレなハゲに、めまいを覚える。



〔★本日一番の劇的ビフォア・アフターだ★〕