「いつもと・・・・違う気がするのですが?」
「ケッ!合コンだから、仕方なくな。」
そう語る姿は、どこか浮かれている気がした。
「よく言うぜ~やる気満々で選んでたくせによ?」
「いがいと大河、下心ありだろう~?」
「その声は秀君!?悠斗君!?」
思わず振り返って、返事に困った。
「秀君・・・?」
いつもはお兄さん系の秀君が、プリペラガラのショートパンツとキャンパスシューズをはいていた。
黒のサマーニットの上には、オシャレなチョーカーがぶら下がっている。
首から耳には人目を引く真っ赤なピアス、両腕には皮で出来たシンプルな腕輪をいくつもはめており、指にはシルバーの指輪があった。
〔★ナンパな秀が現れた★〕
「悠斗君・・・?」
見た目のせいで幼い悠斗君だが、青のストラップのポロシャツの上に、茶色の五分のテーラージャケットのおかげで大人っぽく見える。
茶色のチェック模様の靴と、重厚感ある腕時計、白いズボンのバランスがよかった。
〔★お兄さん系な悠斗が現れた★〕
「二人とも・・・・オシャレ、だね・・・?」
「はあ?これぐらい普通じゃんか?凛君は、キュートだけどな?」
「お前狙いすぎだろう?可愛い男の子系とかさー?」
そう語る彼らもまんざらではない。
「おーい、待たせてわりぃ・・・あ、凛さん!やっと来たんですか!?」
「え?やっと?」
ヤマト、円城寺君、秀君、悠斗君とくれば、残りは1人はわかっている。
「可児君・・・・?」
恐る恐る相手を見る。
「いや~便所が混んでたんですよ!」
駆け寄ってくる彼を見て、どうしていいのかわからなくなった。
「可児君、君は・・・・」
灰色のメッシュニットを着て、黒のデニムサルエルパンツ姿だった。
頭に黒のつば広ハットをかぶり、足首には、ミサンガがあり、履いているのは真っ赤なスニーカー。
首には薄い青色のグラデーションカラーのストールをしている。
「・・・・香水つけてる?」
「あ!?わかりますか~?さすがに、線香のにおいがしてちゃ、女の子が逃げますからねぇ~!」
ハキハキしながら言うオシャレなハゲに、めまいを覚える。
〔★本日一番の劇的ビフォア・アフターだ★〕


