彼は高嶺のヤンキー様3(元ヤン)





(しかたない・・・後で解読しよう・・・)



元々、返事は遅いと言っている。

数日後でも、怒られまい。




(それより今は、合コンに集中しないと・・・)




メールを閉じながら、携帯に表示された数字を見る。



(約束の時間の30分前・・・早すぎたかな?)



そんな思いで、顔を上げた時だった。






「うはははは!遅いで~凛!」

「え?」





陽気な声と一緒に、肩を叩かれた。




「ヤマト!?」

「うはははは!今日は頼むでぇー!?」



振り返った先にいたのは、元気な関西男子。

いつも通り、サングラスをかけ、細いカチューシャをつけていた。

上はネイビーのVネックで、下はサスペンダー付きサルエルパンツと、サンダルのような靴を履いていた。



「早いね、もう着てたの?」

「そりゃぁ~少しでもはよぅ彼女と合体したいからのぉ~!」

「ガンダムか。」



にやける相手に呆れる。

よく見れば、いつもよりオシャレな感じだった。



「似合うね、その服装?」

「マジか!?いやぁ~ショップのお姉ちゃんの口車に乗ってのぉ~奮発したわ!そういう凛は~!」

「うん、変じゃないかな?」

「プリティーやな。」

「カッコいいじゃなくて!!?」



〔★ヤマトは真顔で答えている★〕




「なんちゅーか、いつも凛の服らしゅうないなぁー?まさか思うけど、モニカはんに~・・・!?」

「い、言ってないよ!モニカちゃんが僕用に作ってくれた服の1つで~」

「なんや!愛されとるなぁー自分!服には一生困らへんで?うはははは!」

「・・・・男ものにはね・・・」



バンバンと肩を叩きながら言うヤマトに、複雑な気持ちになる。

それを振り払うように彼に聞いた。




「とりあえず、みんなが来るまでどこかに座ろうよ。」

「うはははは!なにゆーてんねん!もうみんな来とるで?」

「え?」


みんな来てる?



ヤマトの声を聞き返す前に、その答えが聞けた。





「おせーぞ、凛道!頭のくせによ!」




その声に合わせ、目印である銅像の陰から出てきたのは・・・



「なんだよ、テメー?可愛さ狙ってんのか?あざとすぎんだろうー?」

「円城寺君・・・?」




そこにいたのは、ポークパイハットらしい麦わら帽子をかぶった龍星軍の仲間。

ボーダー模様のシャツの上に、白のシャツを羽織り、インディアンの羽のようなネックレスを下げている。

下半身は黒のクロップパンツとマリンカラーの革靴だった。



〔★さわやかな大河が現れた★〕