(しかたない・・・後で解読しよう・・・)
元々、返事は遅いと言っている。
数日後でも、怒られまい。
(それより今は、合コンに集中しないと・・・)
メールを閉じながら、携帯に表示された数字を見る。
(約束の時間の30分前・・・早すぎたかな?)
そんな思いで、顔を上げた時だった。
「うはははは!遅いで~凛!」
「え?」
陽気な声と一緒に、肩を叩かれた。
「ヤマト!?」
「うはははは!今日は頼むでぇー!?」
振り返った先にいたのは、元気な関西男子。
いつも通り、サングラスをかけ、細いカチューシャをつけていた。
上はネイビーのVネックで、下はサスペンダー付きサルエルパンツと、サンダルのような靴を履いていた。
「早いね、もう着てたの?」
「そりゃぁ~少しでもはよぅ彼女と合体したいからのぉ~!」
「ガンダムか。」
にやける相手に呆れる。
よく見れば、いつもよりオシャレな感じだった。
「似合うね、その服装?」
「マジか!?いやぁ~ショップのお姉ちゃんの口車に乗ってのぉ~奮発したわ!そういう凛は~!」
「うん、変じゃないかな?」
「プリティーやな。」
「カッコいいじゃなくて!!?」
〔★ヤマトは真顔で答えている★〕
「なんちゅーか、いつも凛の服らしゅうないなぁー?まさか思うけど、モニカはんに~・・・!?」
「い、言ってないよ!モニカちゃんが僕用に作ってくれた服の1つで~」
「なんや!愛されとるなぁー自分!服には一生困らへんで?うはははは!」
「・・・・男ものにはね・・・」
バンバンと肩を叩きながら言うヤマトに、複雑な気持ちになる。
それを振り払うように彼に聞いた。
「とりあえず、みんなが来るまでどこかに座ろうよ。」
「うはははは!なにゆーてんねん!もうみんな来とるで?」
「え?」
みんな来てる?
ヤマトの声を聞き返す前に、その答えが聞けた。
「おせーぞ、凛道!頭のくせによ!」
その声に合わせ、目印である銅像の陰から出てきたのは・・・
「なんだよ、テメー?可愛さ狙ってんのか?あざとすぎんだろうー?」
「円城寺君・・・?」
そこにいたのは、ポークパイハットらしい麦わら帽子をかぶった龍星軍の仲間。
ボーダー模様のシャツの上に、白のシャツを羽織り、インディアンの羽のようなネックレスを下げている。
下半身は黒のクロップパンツとマリンカラーの革靴だった。
〔★さわやかな大河が現れた★〕


