彼は高嶺のヤンキー様3(元ヤン)




えらいえらいと、頭をなでてくるタカ&トモ。

そんな様子に、瑞希お兄ちゃんが小さく笑う。



「ははは!ホント、うちの子のために、いろいろ悪かったな。」

「お兄ちゃん。」

「俺が客のあしらい方、こいつにきちんと教えてないのが悪かった。おかげで、執行部のオメーらにまで迷惑かけちまって・・・」

「なに言ってんですか、お兄ちゃん!?」



とんでもない弁解を始める彼に、強い罪悪感を覚える。





「お兄ちゃんは悪くないです!」

「ばか。こういうのは、オーナーである俺の責任だ。」

「違います!迷惑かけないって言ったのに、実行できなかった僕が・・・!」

「気にするな。なにも害はなかったんだから、お前は悪くない。」

「いいえ!僕がちゃんと断らなかったので、ただ飲みまでさせてしまったんですから!」



「ほぉ、それは興味深い話だ。」






そんな言葉と一緒に、背後から肩をつかまれた。

同時に、冷たい殺気を感じる。






「あう!?そ、その声は・・・・!?」

「お代を頂かずに、お帰り願ったのかね、チョコちゃん・・・?」






振り向かなくてもわかる。





「げ!?」

「「あなた様は~!?」」





瑞希お兄ちゃんと、私の正面にいたタカ&トモの顔が引きつる。






「両替を終えて戻ってみれば・・・悪質な客を引き込んだみたいだな、チョコちゃん?」

「いや、あの、僕は~」

「おい!そいつは悪く――――――」

「お前は黙っていろ、お兄ちゃん。なにがどうして、十数人分のドリンクをタダでくれてやったのか・・・ゆっくり話を聞こうかな、チョコちゃん・・・!?」

「あう・・・ごめんなさーい・・・・!」






肩にかかる圧力を感じながら謝罪する。

彼がどんな顔で言っているのか、見なくてもわかる。

いや、想像はつくのだけど・・・・






「うわぁ~ヤバいっしょ?鬼ヤバ~これ、ガチでお気の毒系っしょー!?」





そうコメントしてくれる若者のおかげで、叱られる準備は出来たのだった。




〔★魔王が降臨した★〕