彼は高嶺のヤンキー様3(元ヤン)




「どうすんだよ、おねーちゃん?」



タカさんが渕上に話しかける。

これにいじめのボスは、爪を見てから視線を上げる。




「お兄ちゃんなの?」

「え?」




ピンクの唇がつむいだのは、タカさんの質問には答えなかった。

視線もタカさんを見ていない。

見ているのは――――――――






「チョコとそっちのお兄さん、兄弟?」

「・・・は?あ、僕?」





私だった。


正確には、『チョコと名乗る凛道蓮』を、だ。





(なんで、私に話をふるの!?)






なぜここで、その話題に戻るかわからない。

聞いてくる相手に、わけがわからなくなる。





(とはいえ、答えて困ることじゃない!)





それで除霊できるなら安いものよ!!



〔★悪霊扱いだ★〕



追い払いたい気持ち半分と、見せつけたい気持ち半分で言った。






「僕のお兄ちゃんです。」

「お、おい!?」





好きな人の腕をつかみ、しっかりと腕組みしてみせる。

その瞬間、良いにおいがする。

コーヒーと合わさった瑞希お兄ちゃんの香り。

ドキッとするような大人のにおい。

それもあって、表情も緩んだのかもしれない。





「・・・・なに笑顔で、俺のこと、紹介してくれてるんだよ?」

「えへへへ!だって♪」






ついでに気持ちもなごむ。

瑞希お兄ちゃんに指摘されたけど、それさえも嬉しい。





「おいおい・・・お兄ちゃんですって・・・マジで、ぶりっ子だよな?あざといよな、ルノア?」






そんな私を見て飯塚が、渕上に声をかける。

これを受けて女ボスは―――――――








「行こう。」


「ルノア?」


「粘ってもムダだから、行くんだよ。」






ぶっきらぼうに、『帰る』と口にするいじめのボス。