彼は高嶺のヤンキー様3(元ヤン)




いやだ!大嫌いなこいつらについて行くのは嫌!





(だれか、助け――――――――!!)




「やめろ。」

「はあ?」

「あっ・・・!?」





その声に合わせて、私の腕をつかむ手が離れる。






バシッ!!



というか、払ってくれた。





「痛っ!?」

「大丈夫か、ルノア!?」






しつこい渕上を、綺麗な手が払いのけてくれた。

それはよく知っている手だった。







「お、お兄ちゃん!」



愛しの君!!

世界で一番大好きな瑞希お兄ちゃんだった。




「うちのチョコは、売り物じゃねぇ。」



そう告げると、私を自分の背後へと隠しながら言った。




「あいにく、人間をレンタルするサービスはしてないんだ。金は返すから、帰れ。」




怖い声で言うと、レジにしまったお札を、受け取ったコーヒー代金をつき返す。




「はあ?返すって、冗談じゃー・・・!?」

「持って帰るんだよ。」




有無を言わさず、渕上が持っていたバックのポケットに現金を入れる瑞希お兄ちゃん。

その強引な態度に、周りがの仲間が騒ぎ出す。




「あ、テメー!?」

「それが客に対する態度か!?」

「金をはもらってねぇから、客じゃねぇ。」



突っかかってくる男子を、瑞希お兄ちゃんがひとにらみする。





「「「うっ・・・!」」」



その気迫に押されて後退する馬鹿達。




「帰りな!これ以上、見世物になってどうする?」


「ねぇ、ちょっと、あれ・・・」

「警備を呼んだ方がいいかしら?」

「喧嘩?どーしたのかな?」

「動画で撮っとくか?後で証拠になるかも~」



(いつの間に・・・・!?)





気づけば、見物客が出来ていた。

それにばつが悪そうにするクラスメート達。



「る、るのあ!」



そして、自分達のリーダーを見る。

渕上は、しばらく瑞希お兄ちゃんを見た後で私へと視線を向ける。




「お兄ちゃんなんだ?」

「え?」



意外と、落ち着いている声。



「あ・・・兄です。」



何か言わなければいけないという思いで答える。




「――――・・・」

「え?」



ざわめく中で、渕上の口が動く。

聞き取ろうとしたが雑音で聞こえない。

さえぎられた。







「あの~なんかあったんすか?」







会話をとめる言葉。

声のする方を見れば、3人組が立っていた。




「なになにぃ~?これ揉め事系っスすぁ~!?」

「つーか、あれ?」

「そこにいる坊やは~」


「あ。もしかして―――――――」




真ん中の男が、興奮気味に問い、両端の男2人が驚いたように声を出す。

それで私も気がついた。




「あなた方は!?」




そのうちの2人、両側の人を知っていたので言った。




「タカさん!トモさん!」



初集会の日に、私を助けてくれた車の人だった。



〔★タカ&トモが現れた★〕