彼は高嶺のヤンキー様3(元ヤン)




本心を言いたいが、我慢をする。

マスクで隠れた口元をひきつらせながら、なごやかな声を出しながら言った。



「じゃ、じゃあ~優しいお姫様に甘えちゃおうかなぁ~?」

「そうこなくっちゃ。」

「では~お客様の中で、ご注文がまだの方いらっしゃいますかぁ~?」

「向井、佐田、まだだろう?さっとんも、早くしてよ。グズなんだから!」

「くっ・・・わ、悪い、ルノア。俺、コーラの入ってるコーク・ブラックのLで・・・」

「お、俺も!同じものを・・・」

「じゃあ、俺は『コーヒー・ジンジャー』に・・・」

「早く言えよ、馬鹿共。」


「「「ご、ごめん、フッチー・・・・!」」」



渕上の言葉で、いまいましそうに注文する太めのクラスメート達。



(やっと注文したか、デブ共!てか、文句を言ったのは渕上なのに、なぜ私をニラんでくるのかな!?)



だんだんと、険悪なムードになりつつあったので、早くお帰り願いたかった。

というか、限界。





(もう耐えられない!さっさとお金もらって追い払わなきゃ!!)





手早い瑞希お兄ちゃんのおかげで、作り直しの分も含めてすぐに出来上がった。





「お待たせですぅ~時間かかってごめんなさい!」

「気にしなくていいよ。デブ共はいいけど、中山は途中で注文変えたし~ほら、カプチーノだぞ、中山!」

「ど、どうぞ、若旦那♪」





遠慮気味な態度をよそおい、笑顔だけ中山に向ける。

毎回毎回、人に無意味なタックルや暴力を振るお調子者。

人を見下す笑みしか見たことなかったので、ギロッとニラんできたことが意外だった。



(こういう顔もするのねー・・・)


少し予想は出来ていたけど。




〔★知りたくもない一面だった★〕