「マジキュートだよねぇ~店員ちゃん?」
「チョコちゃんだって~見た目も名前も可愛いー♪」
「難波っち、鳥海っち、好みなの~?」
「えーあんたも、好きなタイプでしょー?」
「じゃ、エントリーしてもいいってこと~?」
「私も立候補しようかなぁ~チョコちゃんに~?」
(だから近寄るな馬鹿女共!!)
渕上に続くように、右腕と左腕の取り巻がやってくる。
他の女子もそれに続く。
ジロジロと、にやけた顔で私を見てくる。
どういうわけか、集まってくるいじめっ子の女子達。
(なにこれ、嫌がらせ!?)
嫌がらせでしょう!?
間違いなく、嫌がらせでしかないよ!
もう最悪!
なんでこんな~!?
(こんなことになってるの???)
「チョコ、出来たぞ!」
冷静さを失いかけた私だったが、瑞希お兄ちゃんのその一言で自我を取り戻す。
「冷たい出来立て、早くお渡ししろ。」
「あ、はい!そうでした!お待たせしました~『カフェ・スラブ』のバニラ2つを、ご注文のお嬢さ~」
「さやかとめぐみとの分ね?ありがとう。」
ヒョイ、サッサッ!
「「「あ。」」」
ニコッと笑うと、私の手からカフェイン2つを奪い取る渕上。
あまりの速さに、受け取ろうと伸ばした難波と鳥海の手が行き場をなくして固まっていた。
私は私で不覚にも、そんな馬鹿2人と驚きの声をそろえて出してしまったこと。
「ほら、さやか、めぐみ。」
「あ・・・ありがとう、フッチー・・・」
「サンキュー、ルノア・・・」
何か言いたそうにしているが、言うわけがない。
渕上のその笑顔に、逆らえないということを物語っていた。
私にはどうでもいいことだったので、無視した。
どんどん出来ていく、他のオーダー品へと手を伸ばした。
「えーと、お次は~カフェオレのLサイズ3つのプリンス様方と~『アイスト・モカ』の若君の分になりま~」
「貸して。あたしがもらうから。」
「あ、るのあ!」
「渕上さん!」
「フッチー!?」
「ルノアさん!?」
注文した相手に渡そうとしたら、まとめで奪い取る渕上。
それで、オーダーした男達が私をニラむ。
(だから、私を見てんじゃねぇよ!!)
その後も、私が商品を読み上げれば、それを代わりに渡していく渕上。


